正誤表

診察・検査

上記の書籍について,訂正箇所等がございました。訂正し,お詫び致します.
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※正誤表の掲載日以降に増刷された書籍では修正済となっております


31ページ ※8頸静脈怒張の診察テクニック」2行目〜(2008/2/20)

× 静脈圧を推定するときは,患者さんの上半身を45°起こしたうえで,胸骨角から外頸静脈の見える上端までの高さを測り(cm),それに5cm足した数値とする(右房と胸骨角の距離はどの体位でも5cmとされている).ちなみに胸骨角から頸静脈上端までの高さが3cm以上であれば,CVカテーテル測定での中心静脈圧上昇を示唆すると言われる.
中心静脈圧を推定するときは,患者さんの上半身を45°起こした半坐位で,胸骨角から外頸静脈の見える上端までの高さを測り(cm),それに5cm足した数値とする。この推定法をLewis法とよび、外頸静脈上端−胸骨角間垂直距離が3cm(推定圧は3+5=8cmH2O)以上あれば中心静脈圧上昇と判定する(陽性尤度比9.0)1).Lewis法では胸骨角から垂直距離5cm下方をゼロ点と定めているが、このゼロ点は実際の右房とは体位により差がでること9)や心不全患者では半坐位〜坐位で頸静脈上端が正常人より大きく下降するなどの理由で,仰臥位カテーテル法での中心静脈圧に比べ過小評価されやすい10).そのためLewis法では具体的な圧の値を知ろうとするよりも,頸静脈上端−胸骨角間垂直距離が3cm以上かどうか,つまり上昇しているかどうかだけに注目した方がよい.
<文献>
1)Steven, R. McGee:Evidence-Based Physical Diagnosis, W. B. Saunders, philadelphia, 2001
9)Seth, R, et al.:How far is the sternal angle from the midright atrium? J. Gen. Intern . Med., 17:852, 2002
10)McGee, SR.:Physical examination of venous pressure:a critical review. Am. Heart. J., 136(1):10-18, 1998





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