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クライオ単粒子解析法におけるハード面での進歩

Recent progress of electron cryo-microscopy(cryo-EM)for structural analysis of virus particles and membrane proteins from the point of view of hardware development
岩崎憲治
Kenji Iwasaki:Institute for Protein Research, Osaka University(大阪大学蛋白質研究所)
10.18958/5607-00001-0001520-00

クライオ電子顕微鏡による近原子分解能解析が相次ぐようになった大きな要因は,ハードウェアの急激な進歩にある.特に分解能の劇的な改善は電子直接検出器の登場によるものである.加えて,データの量産が可能になったのは,クライオ電子顕微鏡に特化したハイエンドのマシンの登場によるところが大きい.本稿では,ハードウェアに焦点を当て,最も解析の容易な正二十面体ウイルスカプシドの解析がそれによってどう改善されてきたか,一方,最も扱いの難しい膜タンパク質についてはどのような成果を出してきたかを解説する.

電子直接検出器,カウンティングモード,自動撮影,ウイルス,膜タンパク質

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