キーワードでわかる臨床栄養 改訂版

栄養で治す!基礎から実践まで

  • 大熊利忠,金谷節子/編
  • 2011年07月25日発行
  • B5判
  • 389ページ
  • ISBN 978-4-7581-0894-2
  • 4,180(本体3,800円+税)
  • 在庫:なし
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改訂のポイント

  1. 食事摂取基準の改訂にあわせた解説など,全面的に最新の情報にアップデート
  2. 患者数の多い「がん」患者の栄養管理と具体的な食事について追加
  3. 近年開発が進んだ半固形化栄養材を中心に「胃瘻からの栄養材の注入法」について解説
  4. ヨーロッパから広がりつつある,術後早期回復のための「ERASプロトコル」について解説
  5. 付録として、栄養療法がかかわる診療報酬について追加

栄養学の基礎から経腸栄養の実践,摂食・嚥下まで,栄養管理に不可欠な知識をしっかり学べる好評書が改訂.ERASなどの最新知識や診療報酬も盛り込みさらに実践的に!医師をはじめ栄養管理に携わるすべての方必携

目次

第1章 栄養不良とその結果

1.栄養不良の定義【髙松英夫】

  • 栄養不足の指標
  • 栄養不足の発症機序
  • クワシオルコル
  • マラスムス
  • 栄養不足と免疫
  • 栄養不足と脳の発育

2.栄養不良とその結果【大谷 順/曽田益弘】

  • 栄養不良患者の頻度
  • 栄養不良の影響
  • 栄養不良と合併症 ・ 死亡率
  • 栄養不良と在院日数
  • 栄養不良と医療費

3.栄養療法の目的と効果【大谷 順/曽田益弘】

  • 栄養療法の効果
  • 栄養療法計画
  • 栄養サポートチーム (NST)
  • 栄養療法の経済的効果

4.栄養障害のスクリーニングとアセスメント【岩佐正人】

5.栄養スクリーニング【岩佐正人】

  • 主観的包括的アセスメント(SGA)
  • 身長
  • 体重
  • BMI
  • MUST
  • MNA®

6.栄養アセスメント【早川麻理子】

  • 栄養歴
  • 身体計測
  • 生化学検査
  • 血清タンパク質
  • 窒素バランスと窒素平衡
  • 免疫能の指標
  • 予後栄養指数(PNI)
  • 総エネルギー消費量(TEE)

第2章 侵襲に対する生体反応

1.古典的な生体反応の推移の分類【長谷部正晴】

  • 侵襲
  • 創傷治癒
  • 神経内分泌相関
  • タンパク異化

2.侵襲に対するサイトカインと内分泌反応【深柄和彦/安原 洋】

  • TNF-α
  • IL-1
  • IL-6
  • 炎症性サイトカイン
  • IL-4
  • IL-10
  • HMGB-1
  • レゾルビン・プロテクチン・リポキシン
  • コルチゾール
  • アドレナリン・ノルアドレナリン
  • 成長ホルモン
  • インスリン

3.飢餓と侵襲に対する生体反応の違い【深柄和彦/安原 洋】

  • 腹腔内白血球
  • 腸管虚血再灌流

第3章 栄養素とその代謝

1.各栄養素の消化・吸収部位と動態【田平洋一】

  • 糖質の消化吸収
  • タンパク質の消化吸収
  • 脂肪の消化吸収
  • ビタミンの吸収
  • ミネラルの吸収

2.糖質代謝【宇佐美 眞/三好真琴/濱田康弘】

  • 嫌気的解糖
  • 好気的解糖
  • クエン酸回路
  • 糖新生

3.タンパク質代謝【宇佐美 眞/三好真琴/濱田康弘】

  • アミノ酸
  • ペプチド
  • タンパク質の高次構造
  • 分岐鎖アミノ酸(BCAA)
  • 尿素回路

4.脂質代謝【入山圭二】

  • 脂質
  • 飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸
  • n-6系多価不飽和脂肪酸,n-3系多価不飽和脂肪酸
  • 中鎖脂肪酸(MCFA)
  • 必須脂肪酸
  • β酸化
  • カルニチン
  • エイコサノイド

5.電解質【田中芳明】

  • ナトリウム(Na)
  • カリウム(K)
  • クロール(塩素,Cl)
  • カルシウム(Ca)
  • マグネシウム(Mg)
  • リン(P)

6.微量元素【田中芳明】

  • 鉄(Fe)
  • 亜鉛(Zn)
  • 銅(Cu)
  • セレン(Se)
  • クロム(Cr)
  • マンガン(Mn)
  • モリブデン(Mo)

7.ビタミン【田中芳明】

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • ビタミンC
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • 葉酸
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

8.食物繊維【田中芳明】

  • 不溶性食物繊維
  • 水溶性食物繊維

第4章 各栄養素の必要量と投与量

1.日本人の食事摂取基準(2010年度版)【栢下 淳】

  • エネルギーの食事摂取基準
  • たんぱく質の食事摂取基準
  • 脂質の食事摂取基準
  • 炭水化物の食事摂取基準
  • ビタミンの食事摂取基準
  • ミネラルの食事摂取基準

2.エネルギー投与量の算出方法【宮澤 靖】

  • エネルギー消費量(EE)
  • Harris-Benedictの式
  • 急性期のエネルギー投与
  • 簡便的な投与量の計算式
  • エネルギー基質の燃焼比率
  • 栄養素の投与エネルギー比率

第5章 栄養と免疫,および生体防御機構

1.免疫とは【南野昌信】

  • 貪食細胞
  • NK細胞
  • 補体
  • 抗原提示細胞
  • 抗体
  • T細胞

2.消化管と免疫【南野昌信】

  • 腸管関連リンパ組織(GALT)
  • 孤立リンパ小節 (ILF)
  • 腸管上皮細胞間リンパ球 (IELs)
  • 粘膜固有層リンパ球(LPLs)
  • クリプトパッチ(CP)
  • 粘膜免疫循環帰巣経路(CMIS)
  • 栄養不良と免疫機能低下

第6章 経腸栄養法

1. 経腸栄養法の適応と投与方法【大熊利忠】

  • 生体防御機能
  • グルタミン(Gln)
  • DAO
  • 二糖類分解酵素
  • 分泌型免疫グロブリンA(s-IgA)
  • ストレスホルモン
  • 筋タンパクの崩壊
  • 胃瘻,空腸瘻
  • 幽門後ルート
  • 経腸栄養剤
  • 半消化態栄養剤(LRD)一般処方群
  • 特殊処方の栄養剤
  • 成分栄養剤
  • クローズド・システム
  • 経鼻栄養チューブ
  • 経腸栄養専用注入ポンプ
  • トライツ靭帯
  • 空腸瘻専用栄養チューブ
  • needle catheter jejunostomy

2.早期経腸栄養法 【大熊利忠】

  • 除脂肪体重
  • GFO
  • 3.Immunonutrition【田平洋一】
  • 条件つき必須アミノ酸
  • アルギニンとimmunonutrition
  • グルタミンとimmunonutrition
  • n-3系脂肪酸とimmunonutrition
  • 核酸(DNA,RNA)とimmunonutrition

4.PEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)【小川滋彦】

  • プル・プッシュ法
  • イントロデューサー法
  • バンパー型
  • バルーン型
  • PEGの合併症

5.胃瘻からの栄養材注入法【合田文則】

  • 栄養剤と栄養材
  • 栄養材の注入法
  • 半固形化栄養材
  • 胃瘻からの“いわゆる”半固形化栄養剤(市販)
  • 液体栄養剤症候群
  • 半固形化栄養材短時間注入法の適応
  • 胃瘻からの半固形化栄養材短時間注入法のメリット
  • 半固形化栄養材短時間注入法における日常のケアの相違点-液体従来法と比較して-

6.経腸栄養法の合併症【大熊利忠】

  • 誤嚥性肺炎
  • 下部食道括約筋(LES)
  • 経鼻栄養チューブ先端の位置
  • 口腔ケア
  • 胃アトニーおよび胃運動機能不全
  • エリスロマイシン
  • 10%食用酢による閉塞防止
  • 下痢
  • 栄養剤の細菌汚染
  • Clostridium difficile
  • Refeeding Syndrome

7.プロバイオティクスとプレバイオティクス【牛田一成】

  • 発酵乳
  • 短鎖脂肪酸(SCFA)
  • 善玉菌
  • プロバイオティクス
  • プレバイオティクス
  • 食物繊維の発酵

第7章 経静脈栄養法

1.経静脈栄養法の適応【井上善文】

  • 中心静脈カテーテル(CVC)
  • 中心静脈栄養法の呼称
  • 末梢静脈栄養法(PPN)
  • 血栓性静脈炎
  • 末梢静脈栄養法における感染予防対策

2.中心静脈カテーテル 【井上善文】

  • 中心静脈カテーテルの呼称
  • Broviacカテーテル, Hickmanカテーテル
  • 完全皮下埋め込み式カテーテル(ポート)
  • ピック(PICC)
  • 中心静脈カテーテルの挿入方法
  • 中心静脈カテーテル挿入時の高度バリアプレコーション
  • CVCラインの管理

3.静脈注射用脂肪乳剤の投与上の注意【入山圭二】

  • 人工脂肪粒子
  • 人工脂肪粒子の加水分解
  • カイロミクロン(CM)
  • リポタンパク
  • リポタンパクリパーゼ(LPL)
  • アポリポタンパク
  • 人工脂肪粒子のリポタンパク化
  • 脂肪乳剤投与速度の上限

4.経静脈栄養法の合併症と対策【櫻井洋一】

  • カテーテルに起因する合併症
  • カテーテル関連血流感染(CRBSI)
  • 機械的合併症
  • 代謝性合併症
  • 消化器合併症

第8章 各疾患の栄養管理

1.周術期の栄養管理(1)─高度侵襲手術に対する栄養管理【福島亮治】

  • 食道切除患者の栄養管理
  • 膵頭十二指腸切除患者の栄養管理
  • 術後の早期経腸栄養

2.周術期の栄養管理(2)─ERASプロトコル:実践に役立つ基礎と臨床の最新知見【寺島秀夫】

  • クリニカルパス
  • チーム医療
  • 術後麻痺性イレウス
  • 術後早期経口栄養摂取
  • clear liquid diet
  • 米国麻酔学会術前状態分類
  • 消化管組織のコラーゲン組成

3.急性膵炎【大島 拓/織田成人】

  • バクテリアルトランスロケーション(BT)
  • 選択的消化管除菌法(SDD)
  • 重症急性膵炎(SAP)

4.多発外傷【海塚安郎】

  • 強化インスリン療法
  • 幽門後チューブ留置栄養法  施設プロトコール
  • 急性期外傷(重症)患者栄養管理

5.重症熱傷【海塚安郎】

  • 熱傷深度
  • 熱傷面積
  • 熱傷重症度
  • 重症患者における腸管管理
  • 重症熱傷患者の早期経腸栄養

6.短腸症候群【小山 諭/畠山勝義】

  • 高炭水化物・低脂肪食
  • シュウ酸結石
  • 短腸症候群と可溶性食物繊維
  • 短腸症候群と短鎖/中鎖脂肪酸
  • 短腸症候群と微量栄養素
  • 腸管順応

7.脳卒中【橋本洋一郎/佐藤悦子】

  • 脳卒中専門病棟
  • 脳卒中クリティカルパス
  • ワルファリン
  • 嚥下性肺疾患
  • GFO療法
  • 脳梗塞患者の口腔ケア(口腔内清掃)

8.腎不全(急性,慢性)【秋山和宏】

  • 必須アミノ酸輸液
  • 必須アミノ酸輸液と高アンモニア血症
  • アンモニアの尿素化
  • 必須アミノ酸輸液とアルギニン

9.メタボリックシンドローム【武田英二/池田翔子/香西美奈】

  • 肥満
  • 高血糖(耐糖能異常)
  • 動脈硬化症

10.炎症性腸疾患【福田能啓/小竹淳一朗/福田修久/橋本 学/山本憲康/奥田真珠美】

  • 体重減少
  • 血清アルブミン,トランスサイレチン
  • 炎症性腸疾患とビタミン,ミネラル
  • 炎症性腸疾患と鉄,フェリチン
  • 下痢による血清カリウム・マグネシウム低下
  • 乳糖投与の禁止
  • 食事中シュウ酸
  • グルタミン
  • 必須脂肪酸欠乏症

11.肝疾患【遠藤龍人/加藤章信/鈴木一幸】

  • 鉄制限食療法
  • 分岐鎖アミノ酸療法
  • 就寝前補食療法(LES)
  • 蛋白不耐症

12.がん【比企直樹】

  • 炎症をコントロールする栄養
  • 腸管内バクテリアルトランスロケーション,エンドトキシントランスロケーション
  • がん悪液質
  • がんと炎症性サイトカイン
  • LPM, PIF
  • 食欲不振
  • がん患者の代謝
  • がん悪液質の治療
  • 発がんと脂肪酸

第9章 高齢者の栄養管理

1.高齢者の包括的栄養管理【川西秀徳】

  • 高齢者の栄養スクリーニング
  • 高齢者パーソナル栄養アセスメント
  • 血清アルブミンと高齢者

2.アンチエイジング医療から見た栄養ケアと抗酸化ストレス【川西秀徳】

  • テイラーメイド・ホリスティック・アンチエイジングプログラム
  • 酸化ストレス
  • 生体の酸化ストレスに対する防御機構
  • 野菜,果物の抗酸化能
  • 酸化ストレスの測定
  • カロリー制限(CR)によるアンチエイジング・長寿効果

3.褥瘡【岡田晋吾】

  • 褥瘡治療に必要な栄養素
  • 褥瘡と亜鉛
  • 褥瘡とアルブミン
  • 褥瘡対策におけるチーム医療

4.呼吸不全と慢性閉塞性肺疾患(COPD)【吉川雅則/木村 弘】

  • 呼吸不全
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • COPDの全身への影響
  • COPDにおける代謝亢進
  • COPDの全身性炎症

第10章 食事・調理の科学

1.がん患者の食事【稲野利美】

  • 化学療法による副作用
  • 放射線療法による副作用
  • 術後の後遺症
  • がん食事療法における多職種の連携
  • 食欲不振への対応
  • がん治療による悪心・嘔吐
  • がん治療による味覚変化・嗅覚変化
  • がん治療による口内炎

2.摂食・嚥下障害【金谷節子】

  • 栄養の経済効果
  • 高齢者と肺炎
  • 嚥下メカニズム
  • 嚥下評価
  • フードテスト
  • 嚥下食(嚥下障害食)

3.食事の形態【金谷節子】

  • 嚥下食ピラミッド
  • 嚥下食食事基準
  • 嚥下寿司
  • 嚥下物性

4.特別(治療)食【金谷節子】

  • 食事の種類
  • 主成分栄養管理

5.栄養補助食品【金谷節子】

  • 微量栄養素の投与
  • 緑茶カテキン
  • ORAC(オラック)食
  • 嚥下食用増粘剤(とろみ調製材)

6.アンチオキシダントクッキングと真空調理,クックチル,クックフリーズ【金谷節子】

  • 調理法の種類
  • 真空調理
  • 加熱温度と時間(T-T管理)
  • HACCPによる調理工程管理

付録 診療報酬の算定方法(抜粋の要約)【栢下淳】

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  • 【本書名】キーワードでわかる臨床栄養 改訂版〜栄養で治す!基礎から実践まで
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