今月は「ATLとAIDS」を高月清先生のご企画で特集いたしました．マスコミなどで過剰な反応が見られるATLとAIDSですが，感染者の発症率の高さ，死亡率の高さなど，恐怖をあおる要素は極めて大きい疾病です．新しいウイルスへの医学の素早い対応は，細胞や分子レベルにまで急速に発展しつつある現代医学に期待される一面です．

特集

ATLとAIDS―ATL・AIDS研究をめぐる最新トピックス

企画／高月　清

座談会

ATLからAIDSへ【高月　清／北村　敬／吉田光昭】

Review

ATL，そしてAIDS【高月　清】

HTLV-Ⅰのウイルス学【畑中正一】

ATLの動物モデル【吉木　敬】

サルにおけるATLとAIDSウイルス【速水正憲／中村秀男】

AIDS研究の現況およびわが国におけるHTLV-Ⅲの拡がり【服部俊夫／高月　清】

AIDSの血清疫学【栗村　敬】

AIDSウイルス【小柳義夫／小林信之／山本直樹】

トピックス

CURRENT TOPICS

多形核白血球の抗腫瘍作用における役割【森川　馨】

螢光色素による細胞内Ca²⁺濃度の測定【小倉明彦／工藤佳久】

新しいタイプの感染因子―スクレーピー・プリオン【石川　統】

内皮細胞由来の血管弛緩物質【重信弘毅】

新しい強心薬とその作用機序【遠藤政夫】

線虫のトランスポゾン【宗像信生】

アデニレートシクラーゼ系によるCa²⁺情報伝達系の調節【鈴木礼子／竹縄忠臣】

連載

哺乳動物遺伝学講座

Friendウイルスによる癌化【小高　健】

実験動物紹介

高コレステロール血症，動脈硬化症のモデルWHHL rabbit【渡辺嘉雄】

学会・研究会レポート

「免疫学における野生マウス」ワークショップに参加して【城石俊彦】

WHO若年者動脈硬化の病理学的研究グループ【石井壽晴】

毒性学の争点

毒性試験と統計学Ⅲ―群間比較と個別変化【小野　宏】

Q&A

制限酵素の正しい呼び方【井川洋二】

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【本書名】実験医学：ATLとAIDS
【出版社名】羊土社

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