今月号の特集は，口野嘉幸先生ご企画による「ウイルス感染と宿主遺伝子の変化」です．ウイルス感染による疾患や細胞の癌化の機構について考える場合，そのウイルスのもつ宿主遺伝子の解析は，非常に重要な意味をもっています．本特集では，ウイルス感染により引き起こされる細胞遺伝子の活性化，不活化に焦点をあててまとめました．

特集

ウイルス感染と宿主遺伝子の変化

企画／口野嘉幸

ウイルス感染と宿主細胞遺伝子【口野嘉幸】

ウイルス感染とADF（ATL由来因子）【多賀谷温／増谷　弘／淀井淳司】

レトロウイルス感染細胞におけるサプレッサーグルタミンtRNAの発現亢進【口野嘉幸】

マウスにおけるレトロウイルス感染と宿主遺伝子の変化【石本秋稔】

HTLV-I感染とIL-2受容体発現【内山　卓】

HTLV-I感染とHLA遺伝子の発現異常【園田俊郎】

SV40，ポリオーマ，およびアデノウイルス感染による宿主遺伝子の変化【山口宣生】

HBウイルスによる宿主遺伝子の変化【小池克郎】

ヒトパピローマウイルスと細胞のトランスホーメーション【角川曜子】

トピックス

CURRENT TOPICS

tRNAのアイデンティティーはどのようにして決まるか【横山茂之／村松知成】

神経ホルモン遺伝子【浦野明央】

単一アクチンフィラメントの顕微操作【柳田敏雄】

脳虚血と海馬における遅発性神経細胞壊死―アラキドン酸カスケードの関与について【佐々木富雄】

α₂／β₂キメラアドレナリン受容体とGi／GsキメラG蛋白―機能ドメインの解析【北村佳久／村山俊彦／野村靖幸】

ミニレビュー

赤血球膜骨格の構造と機能およびその異常【高桑雄一】

連載

ニューテクノロジー

コスミド切断点地図の作製【田畑哲之】

ルシフェラーゼ・アッセイを用いた新しいプロモーター・エンハイサー検出システム―CATアッセイに代る高速・高感度アッセイ【武部　豊】

バイオテクノロジー実験講座第Ⅲ部　細胞工学的技術

in situハイブリダイゼーション【野村慎太郎】

エイズ研究速報！

グリチルリチンのHIV感染症に対する臨床効果【伊藤正彦】

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【本書名】実験医学：ウイルス感染と宿主遺伝子の変化
【出版社名】羊土社

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