今回の特集は,「慢性疾患の急性増悪—そのときどう動くか」というテーマである.具体的な慢性疾患としては,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease),間質性肺炎,慢性心不全,慢性腎不全,慢性肝炎,および癌性疼痛をあげさせていただいた.これらの疾患を選択した理由として,若きレジデントが救急外来などで遭遇する機会が多く,また慢性疾患の「急性増悪」の診断,管理の方法を知りたいという要望がレジデントから多く寄せられているという,アンケート結果を踏まえてのものである.
さて臨床的に慢性疾患の「急性増悪」を診療する際には,「急性増悪」の誘因となった要因(いわゆるtrigger)を探ることがきわめて重要である.これを考慮することは,「急性増悪」の治療指針に直結するので,ここを突き詰めて評価することが臨床的にはきわめて重要な課題である.この要因を探る際の,病歴聴取の重要性を特に強調したい.
次に重要なことは,「急性増悪」の重症度を評価することである.この重症度は,原疾患の臓器機能による評価もあれば,身体所見,患者さんのQOLまたはADLを考慮した評価,あるいは薬剤の必要性(たとえば治療に副腎皮質ステロイド薬を要するかなど)での評価も考えられる.しかし主観的指標のみならず,客観的な指標で評価することの重要性は言うまでもない.
さて本特集の執筆は,臨床現場の第一線で活躍されている先生方にご依頼した.実際に広い意味での「急性増悪」を数多く経験している医師でなければ,具体的,かつ実践的な記載は困難であろうと判断したからである.
先生方のご尽力により,充実した内容の特集となったと感じている.本特集が若きレジデントの助けになることを祈っている.
研修医が出会う慢性疾患というと“急性増悪”のケースが多いようです.本特集では,急性増悪であるか違う病態なのかの鑑別,初期診療,入院適応の判断,コンサルトのタイミング,について専門科の医師が解説します.
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