輸液療法を行うための知識・原則とともに,あらゆる場面で対応できる考え方やよく出合う病態毎のピットフォールを実践さながらのシチュエーションをとりあげて解説!苦手意識をなくし適切な輸液ができるための1冊!
目次
序【石丸裕康】
Color Atlas
第1章 輸液療法の基本
1. 総論:水分布の理解をもとにした輸液療法【佐田竜一】
1. 輸液総論
2. 輸液各論
2. 栄養療法としての輸液【西岡弘晶】
1. 経静脈栄養法
2. 末梢静脈栄養法(PPN)
3. 中心静脈栄養法(TPN)
4. 脂肪乳剤
5. TPN施行時のビタミン剤,微量元素製剤
3. 体液バランスの把握のしかた・必要な検査【浜田 禅,藤本卓司】
1. 各用語の定義
2. 身体診察
◦Advanced Lecture:外頸静脈怒張 腹部頸静脈試験(abdomino-jugular reflux:AJR) カテーテルによるCVP,PCWP 下大静脈径(IVC径)虚脱率
3. 検査所見
第2章 診療の場による輸液の考えかた
1. 救急外来での輸液【佐々木隆徳】
1. ERでは,どのようなときに輸液を必要とするか
2. 輸液療法の4段階モデル
◦Advanced Lecture
2. 内科病棟での輸液について【森川 暢】
1. 急性期の輸液について
2. 維持輸液について
3. 維持輸液からの離脱
◦Advanced Lecture:維持輸液中の低ナトリウム血症
3. 外科病棟・周術期での輸液 畑 啓昭
1. 合併症のない患者の輸液
2. 合併症を有する患者の輸液
◦Advanced Lecture:1. 重症の手術患者の輸液
◦Advanced Lecture:2. 最近の周術期輸液事情
4. 集中治療・重症患者での輸液【小尾口邦彦】
1. 1990年代
2. 2000年代〜最近
3. 重症患者に対する輸液方針
4. EGDT否定論文から学ぶこと
5. 慢性期病棟での輸液【安田真織】
1. 食思不振の患者への輸液
2. 入院中に新たに症状を認めた患者への輸液
3. 静脈確保が難しい患者への輸液
◦Advanced Lecture:静脈経路が確保できない場合の薬剤投与について
6. 診療所での輸液【吉本清巳】
1. 診療所で,輸液が必要となる代表的な場面
2. 診療所での輸液の特徴
7. 在宅での輸液【近藤 諭,森 洋平】
1. 症例をみてみよう
2. 抗菌薬投与について
3. 皮下輸液について
4. 皮下輸液の穿刺・実際の使用
5. 皮下輸液開始後のトラブル
6. 在宅輸液と多職種
7. 在宅でのTIPS
第3章 電解質異常を治療する輸液戦略
1. 高ナトリウム血症【渡邉詩香,小板橋賢一郎,櫻田 勉】
1. 高ナトリウム血症とは
2. 高ナトリウム血症の症状
3. 高ナトリウム血症の原因・鑑別方法
4. 治療について
5. 症例提示
2. 低ナトリウム血症【片岡 祐,川島篤志】
1. 低ナトリウム血症の原因
2. 低ナトリウム血症の治療
3. 低ナトリウム血症の経過
3. 高カルシウム血症【橋本修嗣】
1. 高カルシウム血症の評価
2. 高カルシウム血症の臨床症状と鑑別診断
3. 高カルシウム血症の治療法
4. 低カリウム血症【成宮博理】
1. アプローチ:K+欠乏量の評価
2. 低カリウム血症の補正
3. 治療のモニタリング
◦Advanced Lecture:特殊な治療法
5. 高カリウム血症の緊急対応【三反田拓志,舩越 拓】
1. なぜ高カリウムが起こるのか?
2. 症状・心電図変化について
3. 高カリウム血症の緊急対応
4. 初期治療に成功した後
◦Advanced Lecture:1. 偽性高カリウム血症
◦Advanced Lecture:2. DKAやHHSに随伴する高カリウム血症
◦Advanced Lecture:3. 高カリウムが原因の心停止
第4章 病態ごとの輸液療法の考えかた
1. 脱水症の輸液【井上賀元】
1. 脱水症とは
2. 輸液製剤の選び方
3. 必要な水分量
4. 必要な電解質量
5. 脱水のときは?
◦Advanced Lecture:経口脱水補正液(ORS)
6. 脱水症の症例
2. ショック状態での輸液【花木奈央】
1. 基本的な考え方
2. 出血性ショック
3. 敗血症性ショック
4. 心原性ショック
◦Advanced Lecture
3. 脳血管障害での輸液【臺野 巧】
1. 脳血管障害患者への一般的な輸液療法
2. 脳梗塞
3. 高血圧性脳出血
◦Advanced Lecture
4. くも膜下出血
◦Advanced Lecture
4. 敗血症での輸液【瀬田公一】
1. SSCGとは
2. 補液のメニューについて
3. 過剰補液について
5. 心不全での輸液〜心不全の輸液は初期評価+再評価【望月宏樹,水野 篤】
1. 心不全の輸液に関係した病態生理~初期輸液量に関して
2. 輸液ではなくて,利尿かけるんですか?
3. 電解質に想いを馳せる〜輸液は量・電解質・ブドウ糖
6. 多発外傷での輸液【關 匡彦】
1. 静脈路の確保
2. 輸液製剤の選択
3. 初期輸液療法の反応による治療方針
4. 輸血の要否の判断
5. 輸液・輸血の目標
7. 熱中症・低体温での輸液【服部周平,江原 淳】
1. 熱中症
2. 偶発的低体温症
8. 肝硬変での輸液【片村嘉男】
1. 肝硬変における水・電解質異常
2. 肝硬変症例のマネジメント
9. 糖尿病の輸液【西浦香保里】
1. DKAの治療
2. HHSの治療
3. 絶食時の治療
◦Advanced Lecture
10. 腎不全・透析患者での輸液【酒井佳奈紀】
1. 慢性腎臓病(CKD)と急性腎傷害(AKI)に対する輸液
◦Advanced Lecture:過剰なCl負荷は腎臓に悪い?
2. 透析患者に対する輸液
◦Advanced Lecture:造影剤腎症の予防
3. 栄養輸液
11. 高齢者での輸液【中神太志】
1. 高齢者の水分コントロール
2. 高齢者に対する輸液
12. 小児科での輸液【井上信明】
1. 小児の脱水の評価
2. 治療法の選択
◦Advanced Lecture:低ナトリウム血症の急速補正 経口補水液 経鼻胃管を用いた補水療法
3. 輸液治療の評価
13. 精神科での輸液【日野耕介】
1. 昏迷状態の症例に対する輸液
2. 拒薬・拒食状態の症例への輸液
3. 神経性食欲不振症に対する輸液
14. 終末期の輸液【小杉和博,宇井睦人】
1. 終末期患者の栄養状態
2. 輸液の適応
3. 患者・家族への対応
◦Advanced Lecture:皮下輸液
15. 困難な事例での輸液【山田康博】
困難1. 輸液投与ルートの選択
困難2. インフォームド・コンセント(説明と同意)の施行
第5章 研修医にわかってほしい「輸液」
1. 看護師からみた輸液【中村典子】
1. 看護師がみた! 研修医の輸液あるあるケース
2. 輸液はときに患者の害になる
3. 輸液療法が成功するために
2. 薬剤師からみた輸液・注射薬の配合変化【中島康裕】
1. 物理的配合変化
2. 化学反応による配合変化
3. 配合変化の回避方法
3. 輸液教育の工夫【尾形和泰】
1. シンプルに考える
2. 輸液の学習もアウトカム基盤型で
3. マイルストーン表をつくってみよう
4. マイルストーンの運用
コラム
間質への水分の貯留(間質の浮腫)について
Kの急速投与
冷却輸液について
索引
執筆者一覧
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- 【本書名】レジデントノート増刊:あらゆる場面で自信がもてる! 輸液療法はじめの一歩〜基本知識と状況に応じた考え方、ピットフォール
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