X線,CT,放射線治療,医療被ばく,災害医療.医療者として説明するために,知っておきたい基本かつ最新知見が詰まった入門書.171のチャートと講義スタイルで,学生のはじめの1冊に,医療者の学び直しに最適
目次
第1章 ⽣体と放射線
1 放射線の物理的性質
1 実は身近な放射線
2 放射線の利用
3 放射能と放射線のちがい
4 同位体と放射性同位元素
5 放射性壊変の原因
6 放射性壊変の種類
7 放射性壊変と放射能
8 放射能と半減期
9 放射線の分類
10 静止エネルギーと運動エネルギー
11 放射線の透過力
Column 放射能漏れと放射線漏れ
2 放射線と物質の相互作用
1 放射線と物質の相互作用とは
2 光子と物質の相互作用
3 物質による光子の吸収
4 電子と物質の相互作用
5 距離による放射線の減衰
6 放射線の測定
3 放射線の生物影響(実験科学)
1 放射線による生物影響の概観
2 分子レベルの影響
3 細胞レベルの影響
4 臓器・組織レベルの影響
5 個体レベルの影響
Column 放射線の遺伝性影響
Column 毛細血管拡張性運動失調症
4 放射線の人体影響(疫学)
1 疫学とは
2 原爆被ばく者およびその子供のコホート研究
5 日常的な微量被ばく
1 自然放射線
2 世界各地の大地の放射線レベル
3 高自然放射線地域でのがんの発生リスク
4 原発周辺作業に従事した作業者の被ばく線量
Column 100 mSv以下の低線量放射線被ばくによる健康影響
章末問題
第2章 医療と放射線
1 放射線診断
1 単純X線撮影
2 X線透視検査
3 コンピュータ断層撮影(CT)
4 インターベンショナルラジオロジー(IVR)
5 核医学
2 放射線治療
1 がん治療
2 治療機で使用できる放射線の種類と特徴
3 治療技術の進歩
4 核医学治療
5 核医学の臨床
6 ホウ素中性子捕捉療法
7 最後に
Column アブスコパル効果
Column 症例提示
Column 超高線量率放射線療法(FLASH照射)
Column 福島第一原子力発電所事故での被ばく線量との比較
3 医療における被ばく
1 放射線防護の基礎
2 放射線診断のモダリティ別の検査頻度と線量寄与率
3 CTにおける被ばくのリスク
4 CTにおける被ばく防護
5 IVRにおける被ばく防護
6 核医学における被ばく防護
章末問題
第3章 リスクのモノサシ
1 放射線防護の体系と基準
1 放射線防護の目的と基本原則
2 放射線防護に用いられる量
3 実効線量と名目リスク
4 放射線被ばくにかかわる区分
5 放射線防護のための基準値
6 被ばくを低減するための方策
7 放射線防護にかかわる国際組織
2 測定値の意味するところ
1 放射線の単位
2 放射線を測ってみよう
3 被ばく線量を算出し健康リスクを推定する
4 自分のモノサシを持とう
Column 東京電力福島第一原子力発電所事故では被ばく線量推定のためにどのような測定器が使われたか
Column 放射線障害の防止のためにどのような法律が定められているのか
章末問題
第4章 放射線のリスクと向き合う
1 放射線災害医療
1 放射線事故と原子力災害のちがい
2 放射線事故・原子力災害の歴史
3 放射線災害医療の診療と心のケア
4 原子力災害医療ネットワーク
5 放射線災害医療に関連する法律と国際機関
6 放射線災害医療分野の人材育成
Column チョルノービリ(旧チェルノブイリ)原子力発電所事故
Column 東京電力福島第一原子力発電所事故
Column 東海村JCO臨界事故
Column 大洗研究開発センター燃料研究棟における汚染事故
Column 放射線の「被ばく」と「放射能汚染」のちがい
Column 原子力災害医療の実際①
Column 原子力災害医療の実際②
2 リスクコミュニケーション
1 リスクとは
2 リスクに対する基本的な考え方
3 リスク選択時の主な判断方法
4 コミュニケーションとは
5 リスコミとは
6 クライシス・コミュニケーション
Column 専門家の「常識」が人々を追い詰める
章末問題
巻末正誤問題
付録:各モデル・コア・カリキュラムとの対応表
索引
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