わが国における「2025年問題」とは何か知っているでしょうか？約10年後に，いわゆる団魂の世代が75歳に達する問題のことです．2011年での75歳以上の高齢者数は1,511万人だったのが，2025年には2,179万人に膨れ上がると想定されています．また，2040年には年間死亡者数が170万人弱に達するという推計もあるのです．

（中略）

都市部を中心に，最近では在宅医療専門の診療所が増えています．これまで述べてきた問題への解決策として，在宅専門診療所の存在は重要でしょう．しかし，そこだけにこれらの重責を担ってもらうのには限界があると思います．従来から地元にある，かかりつけの診療所，かかりつけの中小病院の医師たちも，積極的に在宅医療，在宅看取りに参加していかなければならないのです．

今回の特集では，在宅専門ではないが，在宅医療を実践している人，これから在宅医療をはじめようとする人へ向けて，看取りの際に多くの人が悩む問題をテーマに，各分野の経験豊富な方々に解説していただきました

（後略）

「どのタイミングで看取りについて考え，患者・家族にどのように伝えていくか」「死亡診断の手順」「緩和ケアのコツ」など，経験豊富な医師が具体例をあげて解説．絶対に知っておきたい内容がつまっています！

特集

看取り、できますか？

編集／大橋博樹

特集にあたって【大橋博樹】

最期まで療養する場所を患者・家族と考える【鈴木　央】

どのタイミングで看取りについて考え，患者に伝えていくか？～がん患者の場合【西　智弘】

どのタイミングで看取りについて考え，患者に伝えていくか？～非がん疾患患者の場合【平原佐斗司】

家族にどう寄り添っていくか？【浜野　淳】

24時間在宅看取りを行うために〜「安心」を提供する在宅医療へ【岡田孝弘】

在宅における緩和ケアのコツ【松本　篤／川越正平】

在宅における死亡診断の手順【髙木　暢】

病院（一般病棟）で看取るということ【田所　浩】

寄稿

総合診療への期待

超高齢社会に向けて総合診療医の充実を【山口育子（NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長）】

連載

どうなる日本!? こうなる医療!!

地域のニーズに応える専門職連携・教育と総合診療医の役割【前野貴美】

研修では教えてくれない！ノンテクニカルスキル

第3回　業務改善のしかた【五十野博基】

医師として知っておくべき介護・福祉のイロハ

第3回　施設入所っていうけれど，あなたの患者さんに最適な介護施設とは？
～老健・特養・有料老人ホーム・サ高住… きちんと理解していますか？～【堀越　健】

聞きたい！知りたい！薬の使い分け

第3回　世界最高齢社会・日本で医療する総合診療医のためのワルファリンと新規経口抗凝固薬（NOAC）使い分けのためのエッセンスとは？【長谷川仁志】

誌上EBM 抄読会診療に活かせる論文の読み方が身につきます！

第2回　花粉症に対する舌下免疫療法の有効性は？【末松篤樹／野口善令】

Common disease診療のためのガイドライン早わかり

第3回　脂質異常症【瀬野尾智哉／佐藤健太】

知って得する！日常診療の小ワザ・裏ワザ劇場

No.3　肩関節脱臼整復の裏技
～ Dr. 林の必殺3S法～【林　寛之】

思い出のポートフォリオを紹介します

第３回　終末期のケア
～実践におけるジレンマを省察する～【山口佳子／一戸由美子】

いま最も興味がある分野であり，とてもためになった。（勤務医・総合内科）
なかなか知ることができないテーマなので参考になった。

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【本書名】Gノート：看取り、できますか？〜患者・家族が安心して最期を迎えるために総合診療ですべきこと
【出版社名】羊土社

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		第3地帯（アフリカ、南米）	+2400円