リハを専門職に任せきりにしていませんか?患者評価や処方箋の書き方,連携のヒントとなる他職種の声,疾患・場面別の対応など,専門外でも知っておくべきリハのすべてを集めました.リハを学んでこそ,あなたの総合診療が完成する!
−後略−
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筆者の考えでは,総合診療,家庭医療,リハビリテーション,老年医学,緩和ケアといった分野は,ほぼ同じパラダイムの医学系専門分野である.特にリハビリテーションについては健常な部分を伸ばすという,ある意味,ヘルスプロモーションや健康生成といったコンセプトを臨床医学に導入したところがきわめて画期的だと考えてきた.わが国の総合診療分野の若手のトップランナーの一人である佐藤健太先生の編集による本書はそうした筆者の印象をきちんと言語化してくれている点で非常に感銘を受けた.
各論に入っていくと,総合診療医が病棟や外来,在宅等で出会う問題に対して,リハビリテーションを「処方する」という意識が強化されるようになる.特に評価に関しての記述が非常に具体的で参考になる.つまり,地域基盤型プライマリ・ケア担当総合診療,すなわち家庭医療の分野で提示された患者中心の医療の方法(patient-centered clinical method:PCCM)と,リハビリテーションの分野から生み出された人間の生活機能と障害を分類するフレームワークとしての国際生活機能分類(international classification of functioning, disability and health:ICF)が全体の基調音になっている.この2つのフレームワークが全く出自が異なるにもかかわらず,むしろ相補的に機能しうる印象をもつところがおもしろい.PCCMとICFは理論的に接続可能で,リハビリテーションの分野と総合診療の分野が学び合う価値がここにもあるだろう.
リハビリテーションは専門職連携実践(interprofessional collaboration:IPC)の最も先進的な分野の一つであるが,地域包括ケア時代の総合診療もIPCはかならずビルトインすべきコンテンツであり,リハビリテーションから学ぶべきエビデンスやパール群は数多いものである.本書のセラピストの職能についての詳述はその一助になるだろう.また,本書の診療科別のリハビリテーションもコンパクトにまとまっており,全体像をつかむのによい.
いずれにしても総合診療医がリハビリテーションを学ぶのによい入り口になる構成と内容であり,総合診療を志す医師だけでなく,すでに地域医療を実践しているベテラン医師達にも一読をすすめたい.
藤沼康樹(医療福祉生協連家庭医療学開発センター)
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