生物モデルは,特定の遺伝子機能を解析するために用いられ,各々の遺伝情報から生物一般に広く通用する原理を明らかにするためには,数多くのモデルが必要になる.本書では主に広く扱われているモデルを解説した.
目次
第1章 生物モデルとしてのショウジョウバエ
1 ショウジョウバエの遺伝生物学−再びmutantを拾おう【渡辺隆夫】
2 細胞の増殖・分化とシグナル伝達機構【西田育巧】
3 神経分化を制御する新しい分泌蛋白質【澤本和延/岡野栄之/御子柴克彦】
4 ショウジョウバエの器官形成遺伝子【林 茂生】
第2章 生物モデルとしての線虫
1 C. エレガンスの筋収縮過程の遺伝薬理学【安藤秀樹/香川弘昭】
2 C. エレガンスの遺伝子マップ【小原雄治】
3 線虫C. エレガンスの形態形成遺伝子【桂 勳】
4 C. エレガンスの神経系解析−温度走性に関する情報伝達系の分子および細胞生物学的理解を目指して【森 郁恵/大島靖美】
5 C. エレガンスのRasおよびKrev-1遺伝子【北山仁志】
第3章 生物モデルとしての魚類
1 魚卵-卵成熟の実験モデル【高橋美佳/徳元俊伸/山下正兼/長濱嘉孝】
2 生物モデルとしてのメダカ【成瀬 清/酒泉 満】
3 ゼブラフィッシュの発生遺伝学【八田公平】
4 ゼブラフィッシュ神経分化機構の分子生物学【岡本 仁/井上明宏/掘田凱樹】
5 ゼブラフィッシュ初期発生とPOU転写因子【武田洋幸/松崎 貴/天沼 宏】
第4章 生物モデルとしてのマウス
1 マウス遺伝生物学−歴史と発展【森脇和郎】
2 遺伝的組換え研究におけるマウス実験系【城石俊彦】
3 p53と細胞の増殖能【相沢慎一】
4 アポトーシス異常突然変異マウス【松沢昭雄/木村幹男】
第5章 その他の生物モデルとして
1 生物モデルとしての植物−シロイヌナズナ研究の進展−【阪本康司/岡田清孝】
2 酵母をモデル系としたシグナル伝達機構の解析【渡辺康行/入江賢児/松本邦弘】
3 生物モデルとしてのホヤ類【松本 緑】
4 アフリカツメガエルを用いた胚誘導研究の現状【渡部徹郎/井上邦夫/Ken W. Y. Cho】
5 ニワトリをモデル動物として用いた四肢パターン形成の遺伝子的制御機構の解析【黒岩 厚】
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- 【本書名】実験医学増刊:生命科学を支える新しい生物モデル〜発生分化・神経・癌研究への応用
- 【出版社名】羊土社
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