血管病変に基づく疾患の罹病率,死亡原因に占める割合が年々増加している中,血管の細胞分子生物学的,病態生理学的な最新情報を捉え,血管病変研究の動向と展望を探る一助となる一冊!
目次
1章 血管形成研究の展開
1 血管新生の生物学【神田 滋/宮園浩平】
2 血管内皮細胞にみられる流れ依存性の遊走と形態変化【藤原敬己/増田道隆】
3 血管内皮細胞の管腔形成における修飾因子【林 純子/井藤英喜】
4 増殖因子による血管新生の調節【佐藤靖史】
2章 血管機能制御の分子メカニズム
1 血流刺激の受容と応答【安藤譲二】
2 血管作動物質の作用からみた情報伝達
a 心血管系におけるエンドセリンの動態と意義【栗原裕基/栗原由紀子/前村浩二/矢崎義雄】
b 血管におけるNO産生の制御と病態【川原康洋】
c ナトリウム利尿ペプチドファミリーの心臓血管機能調節における意義【小川佳宏/伊藤 裕/中尾一和】
d プ口スタグランジン受容体研究の最近の進歩【田中一成/中尾一和】
e トロンビン受容体−リガンドを内蔵した情報伝達分子【石井賢二】
f 組織レニン−アンジオテンシン系−心臓,血管系を中心として【岩井直温/木之下正彦】
g PDGF受容体の細胞内情報伝達機序【森聖二郎】
3章 血管平滑筋の増殖とその制御メカニズム
1 血管平滑筋細胞の形質変換の機構【真鍋一郎/永井良三】
2 平滑筋細胞の形質変換の分子マーカー
a 平滑筋ミオシン重鎖アイソフォームを用いて血管病変の成因をさぐる【相川眞範/黒尾 誠/永井良三】
b 平滑筋細胞形質転換の分子マーカー−高分子量型および低分子量型カルデスモン【矢野 元/祖父江憲治】
3 血管平滑筋細胞における細胞周期の制御機構−アンチセンス技術の応用による細胞周期関連遺伝子の抑制と再狭窄の遺伝子治療【森下竜一/檜垣実男/荻原俊男/金田安史】
4 血管平滑筋細胞の増殖機構とその制御【高橋健太郎/齋藤 康】
4章 血管障害の分子メカニズム
1 血管内皮細胞の機能とその異常【島田和幸】
2 血管内皮細胞と白血球接着分子−粥状動脈硬化における役割【久米典昭】
3 血液凝固と血管障害【宮原弘典/丸山征郎】
4 血管の再構築【伊藤 裕/中尾一和】
5章 血管からみた病態
1 動脈硬化:成因とその分子機構【横出正之】
2 冠動脈攣縮のメカニズムと病態【下川宏明/竹下 彰】
3 冠動脈硬化病変からみた狭心症・心筋梗塞の発症機序【川嶋成乃亮/横山光宏】
4 血管からみた高血圧の病態【楽木宏実/荻原俊男】
5 脳循環制御の分子メカニズムと脳血管障害の治療【塚原徹也/橋本信夫】
6 糖尿病性血管合併症の成因【羽田勝計/吉川隆一】
7 膠原病における血管障害−その病理像と発症機序の多様性【能勢眞人】
6章 最新医療のトピックス
1 動脈硬化と最新診断−血管内超音波画像法の面から【末松正邦/横山光宏】
2 動脈硬化の遺伝子治療−LDLレセプターノックアウトマウスのアデノウイルスによる遺伝子治療【石橋 俊】
3 PTCA後再狭窄の遺伝子治療【高橋克仁/柴田宣彦】
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- 【本書名】実験医学増刊:血管研究の最前線〜分子メカニズムと病態・治療
- 【出版社名】羊土社
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