「研究に使える遺伝学」のテキストがついに登場! 大学院講義の教科書として,欧米では大好評の“ADVANCED GENETIC ANALYSIS”を完全翻訳! 実験で避けて通れない変異体の獲得・解釈などについて,最新理論に基づき解説.
目次
Chapter1 変異
1. 変異の種類
1)Mullerの5分類
●欠失形態/●微弱形態/●過剰形態/●相反形態/●新生形態
2)変異体に関する現代用語
3)DNAレベルの用語
2. 優性と劣性
1)細胞レベルでの優性と劣性
●細胞レベルでの優性の意味/●細胞レベルでの劣性の意味
2)伴性変異体(sex-linked mutant)に対しては「優性」ならびに「劣性」という用語使用は困難である
3. 優性および劣性変異体の遺伝学的有用性
まとめ
Chapter1付録 モデル生物の一覧
1)研究上好まれる生物: キイロショウジョウバエ(
Drosophila melanogaster)
■基本的な飼育方法/■便利なマニュアルやガイド/■ 命名法/■染色体生物学/■遺伝学的特性
2)2番目に重要な生物:酵母菌(
Saccharomyces cerevisiae)
■基本的な培養方法/■便利なマニュアルやガイド/■命名法/■染色体
3)3番目に重要な生物:線虫(
Caenorhabditis elegans)
■基本的な飼育方法/■便利なマニュアルやガイド/■命名法/■染色体
4)新たに重要となった生物:ゼブラフィッシュ(zebrafish)
■基本的な飼育方法/■便利なマニュアルやガイド/■命名法/■染色体生物学
5)ラムダファージ
■命名法/■便利なマニュアルやガイド
6)T4ファージ
7)シロイヌナズナ(
Arabidopsis thaliana)
■便利なマニュアルやガイド/■命名法
8)マウス(
Mus musculus)
Chapter2 変異体の獲得
1. なぜ新規変異体を探すのか?
1)理由1:特異的な生物学的プロセスに要求される遺伝子を同定するため
2)理由2:対象となっている特定の遺伝子の変異を数多く分離するため
3)理由3:構造-機能の分析用ツールとして変異を得るため
4)理由4:これまでに分子的手法によってのみ同定されてきた遺伝子の変異を分離するため
2. 変異導入と変異のメカニズム
1)方法1:放射線(通常,X線やガンマ線)
2)方法2:化学的突然変異誘発剤
3)方法3:トランスポゾンによる変異誘導
4)方法4:標的遺伝子破壊(トランスポゾンによる変異誘発の応用)
3. どのような表現型をスクリーニング(あるいは選択)すべきか?
4. さあ実験を始めよう
1)出発材料
2)試験的スクリーニング
3)多すぎず,少なすぎず
4)どのくらいの数の変異体があればよいのか?
まとめ
Chapter3 相補性試験
1. 相補性試験の本質
2. 相補性試験を用いる際の決まり
3. 相補性試験から誤った結果を得てしまうのは,どのような場合か?
4. 新規部位非相補性(非対立遺伝子的非相補性)
1)1型SSNC(有害な相互作用):相互作用が,両方の遺伝子座において対立遺伝子特異的である場合
●酵母菌におけるα-およびβ-チューブリンにみられる1型SSNCの例/●酵母菌におけるアクチン遺伝子に含まれる1型SSNCの例
2)2型SSNC(隔離):相互作用が,単一遺伝子座で対立遺伝子特異的である場合
●ショウジョウバエにおけるチューブリン遺伝子を含む2型SSNCの例/●ショウジョウバエにおいてチューブリン遺伝子が関与しない2型SSNCの例/●線虫における2型SSNCの例
3)3型SSNC(複合型1倍体不全):相互作用が,両方の遺伝子座において対立遺伝子非依存性である例
●ショウジョウバエにおいて2つの運動遺伝子が関与している3型SSNCの例
4)SSNCのまとめ
5. 新規部位非相補性の拡張:優性促進変異体
1)優性促進変異体のスクリーニングが成功した例
まとめ
Chapter4 抑圧
1. 遺伝子抑圧の基本的定義
2. 遺伝子内抑圧(偽復帰)
1)遺伝子内復帰変異体は翻訳の過程を抑圧する
2)補償的変異による遺伝子内抑圧
3. 遺伝子外抑圧
4. 転写による抑圧
1)遺伝子発現レベルによる抑圧
2)mRNAのプロセシングを変化させることによって生ずるトランスポゾン挿入変異体の抑圧
3)線虫における転写産物の安定化によるナンセンス変異の抑圧
5. 翻訳による抑圧
1)単純性: 大腸菌のtRNA抑圧変異
2)tRNAの数と機能の重複性によって,抑圧変異体が生存可能となる
3)tRNA遺伝子の変異によるフレームシフト変異の抑圧
4)変異のないtRNAによるナンセンスコドンの抑圧
6. 翻訳後修飾による抑圧
7. タンパク質-タンパク質相互作用の結果生じる遺伝子外抑圧
1)真核細胞のタンパク質-タンパク質相互作用による抑圧変異の検索
●アクチンとフィンブリン/●酵母菌のRNAポリメラーゼIIとメディエータータンパク質
2)「鍵と鍵穴」タイプの立体構造抑圧の結果として生ずる遺伝子外抑圧
8. 物理的相互作用のない抑圧
1)バイパス抑圧
2)相反する活性のバランスで生じる「押したり引っ張ったり」のバイパススクリーニング
3)多数コピーの遺伝子による抑圧は,バイパス抑圧である
9. 優性変異の抑圧
10. 独自の抑圧変異スクリーニングを設計する
まとめと注意
Chapter5 遺伝子機能発現の時期と位置の決定
1. エピスタシス:複数の経路内での遺伝子機能の序列
1)生合成経路における遺伝子機能の順序を決める
2)生合成経路以外でのエピスタシスの適用:2つの遺伝子が同一経路で作用しているのか,異なる経路で作用しているのかを判定する
3)エピスタシス解析の真価は制御的階層構造の分析にある
●表現型に相反する影響を与える変異体を用いたエピスタシス解析/●最終表現型に同一または同様の結果を及ぼす変異体を用いたエピスタシス解析
4)エピスタシス解析はどのように解釈を狂わせるのか
2. モザイク解析:どこで遺伝子は作用するのか?
1)組織移植の研究
2)不安定な環状X染色体の欠失
3)有糸分裂組換え
4)遺伝子学的に制御可能な有糸分裂組換え:FLP-FRTシステム
まとめ
Chapter6 遺伝子の微細構造分析
1. 遺伝子内マッピング(かつて)
1)遺伝子内構造の解明へと向けた初期の努力
2)遺伝子の組換えと変異の単位は塩基対である
2. 遺伝子内マッピング(現在)
3. 遺伝子内相補性と遺伝子内組換えの出会い:微細構造解析の基礎
1) 遺伝子内相補性の正しい解析
4. 多機能タンパク質をコードする真核細胞遺伝子の微細構造分析の例
1) 酵母菌
HIS4遺伝子の遺伝学的および機能的な解析
5. 真核生物の複雑な制御エレメントをもった遺伝子の微細構造分析
1) ショウジョウバエ
cut遺伝子の遺伝的および機能的解析
6. 対合に依存的な遺伝子内相補性
1)ショウジョウバエ
yellow遺伝子の遺伝学的および機能的解析
2)ショウジョウバエの
zeste遺伝子が
white遺伝子座の対合依存的相補に与える影響
3)ショウジョウバエBX-Cの遺伝学的および機能的解析
まとめ
Chapter7 減数分裂期における染色体レベルの組換え
1. 減数分裂の序論
1) 減数分裂の細胞学的概要
2)もう少し詳しい減数分裂前期の概要
2. 交叉とキアズマ:組換えは遺伝物質の物理的組換えを伴い,相同染色体の分離を保証する
3. 組換えの古典的解析
4. 組換え頻度の測定
1)組換え頻度とキアズマ頻度との興味深い関係(そして,なぜそれが重要なのか)
2)マップ距離と組換え頻度
●マップ関数
3)0回,1回,2回,またはそれ以上の組換えを行った二価染色体の割合を決定する手法(四分子解析)
●アカパンカビ線状子嚢の四分子解析/●酵母菌の不順列四分子解析/●半四分子解析/●Weinsteinの代数学的四分子解析
4)組換え頻度の統計的な推定(LOD値)
●2点連鎖解析/●連鎖を示すための統計学的に有意な根拠は何にもとづけばよいのか?/●多点LOD解析/●ハプロタイプ解析による局所的なマッピング/●解析の終わり
5)組換え現象の正確な分布
6)マッピングの実際
5. 組換えのメカニズム
1)遺伝子変換
2)一昔前のモデル
3)現在受け入れられている組換えのメカニズム:DSBRモデル
まとめ
Chapter8 減数分裂時の染色体分離
1. 不分離のタイプとその結末
2. 自然発生的不分離が生じる原因
3. セントロメア
1)出芽酵母のセントロメアの分離と解析
2)ショウジョウバエのセントロメアの分離と解析
4. 分離機構
1)いかにしてキアズマが分離を確保するか
2)無キアズマ分離
●ショウジョウバエのオスにおける無キアズマ分離/●ショウジョウバエのメスにおける無キアズマ相同染色体分離/●出芽酵母における無キアズマ分離/●分裂酵母における無キアズマ分離
まとめ
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- 【本書名】バイオ研究に役立つ 一歩進んだ 遺伝学〜変異体の解析法から遺伝子マッピングまでモデル生物を例に原理からわかる
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