グループが作られるには，それを導くリーダーが必要です．ショウジョウバエ研究において，そのリーダーとなりうる因子が発見されました．それが「ヘッジホッグ」です．そしてこのリーダーは，哺乳類においても活躍しているようです．今月はそんな「オールマイティー」な因子について，北海道大学の上野直人先生にご企画いただいて，特集いたしました．

特集

ヘッジホッグと形態形成

企画／上野直人

＜序にかえて＞ヘッジホッグと形態形成−保存された細胞間シグナルの担い手【中村　真／上野直人】

ショウジョウバエへッジホッグ遺伝子のクローニング【小嶋徹也／西郷　薫】

へッジホッグはコンパートメントの境界でパターン形成に働く【多羽田哲也】

en／hh発現細胞とwg発現細胞との間の目にみえない深い溝【中野芳朗】

ショウジョウバエDecapentaplegic受容体【吉川真悟／岡野栄之】

中枢神経系の多様性発現におけるShh／vhh-1の役割【田辺康人】

脊椎動物のパターン形成とへッジホッグ遺伝子【濃野　勉／野地澄晴】

トピックス

CURRENT TOPICS

真核生物のtwo-component system【前田達哉】

トロンボポエチンの発見−その構造と機能【加藤尚志／宮崎　洋】

癌転移にかかわる新しい膜結合型マトリックスメタロプ口テイナーゼ【佐藤　博】

分裂酵母減数分裂期染色体のダイナミクス【近重裕次】

β-アミロイド蛋白質によって誘導されるアルツハイマー型のカリウムチャネル異常【伊藤悦朗／岡浩太郎】

連載

クローズアップ実験法

マウス胚の体外培養のnew method−in vitroにおけるマウス四肢の形態形成【落谷孝広】

総説：脳神経系でのニューロ卜ロフィンとtrk遺伝子ファミリーの機能

−ノックアウトマウスからの知見【野々村健／畠中　寛】

コンピュータ情報室

MacintoshのLAN（インターネット）への接続と電子メールの利用【水島　洋】

ジーンターゲティングファイル

神経線維腫症タイプ1（NF1）の疾患モデルマウス【三浦成人／伊藤正紀】

PDGF BおよびPDGFβレセプターのノックアウトマウス【中井茂康／長田　明】

注目されるシグナル伝達因子＜細胞質因子ハイライト＞

BcI-2【神藤佳孝／辻本賀英】

CED-3／ICE【石田尚臣】

JNK【日比正彦】

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【本書名】実験医学：ヘッジホッグと形態形成
【出版社名】羊土社

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