ジーンターゲティングは，あらゆる遺伝子の機能解析に用いられている手法で，脳・神経系の機能を語るうえで欠かせない個体レベルでの情報を与えてくれます．今月は「ジーンターゲティングによる神経機能の解析」と題し，東京大学医科学研究所の勝木元也先生にご企画いただき特集いたしました．複雑な脳機能の一端が，ノックアウトマウスから垣間みれることを願っています．

特集

ジーンターゲティングによる神経機能の解析

企画／勝木元也

＜序にかえて＞脳機能の遺伝子機能への還元【勝木元也】

代謝型グルタミン酸受容体（mGluR1）機能の遺伝学的解析【饗場　篤】

NMDA受容体チャネルの分子的多様性と生理機能【轡田達也／崎村健司／三品昌美】

グルタミン酸受容体チャネルδ2サブユニットは小脳のシナプス可塑性とシナプス形成に関与する【池田和隆／三品昌美】

D1ドーパミン受容体の遺伝学的解析【Ming Xu】

ジーンターゲティングマウスを用いた神経性アセチルコリンレセプターの解析【渡辺　肇】

ドーパミンD2受容体の中枢神経系および下垂体での役割【勝木元也】

トピックス

CURRENT TOPICS

熱ショック蛋白シャペロンペプチドと癌免疫【須田隆一郎／兼松隆之】

分泌小胞形成とホスファチジルイノシトール移送蛋白質【大橋正人】

TCP-1含有シャぺ口二ン（CCT）ー多種のサブユニットをもつ細胞質分子シャペロン【久保田広志】

工ストロゲン受容体（ER）のMAPキナーゼを介したりン酸化による転写制御【加藤茂明】

連載

クローズアップ実験法

ダイナビーズオリゴ（dT）25により精製されたmRNAを用いたsolid-phase RT-PCR法【成瀬妙子／石井直明／猪子英俊】

続大いなる仮説

脊椎動物ゲノムの変遷Ⅱ：5.3億年前に存在して爆発的進化の原動力となったパン・アニマリアゲノムという概念【大野　乾】

monthly遺伝子病ノート

ブルーム症候群ーRecQへリカーゼの異常【関　政幸／榎本武美】

ラボレポート

メンフィスより＜St. Jude Children's Research Hospital＞【下田和哉】

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【本書名】実験医学：ジーンターゲティングによる神経機能の解析
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