科研費などを申請する研究者や支援ご担当者へ向けて,応募に際して文章構成の上で役立つことや,ちょっとした申請の小噺などを,Onlineコンテンツとしてまとめております.
科研費申請書において,どのようにスペースを配分して,どのようなことを書いていけばいいのか,悩む読者もいると思う.このコーナーでは令和7年度の申請書を用いて,研究種目ごとにその例を紹介する.もちろん実際には,申請者の研究内容に応じて自由にスペースを配分してもらえたらと思う.申請者がオリジナルなアイデアを出して,審査委員に読みやすい,わかりやすい申請書を作成していけばよい.なお各項目のより具体的な書き方については『科研費獲得の方法とコツ』を参照されたい.
7月に入ると研究者の最大の関心事の1つ,科研費の公募が開始されます.いうまでもなく,「科研費の獲得」は研究継続のための手段であり目的ではありません.ですが,科研費に採択されることが何より難しいという声を多数いただきます.そこでこのウェブコーナーでは,10万人以上が活用してきた科研費応募のバイブル「科研費獲得の方法とコツ」(児島将康/著)から一部を抜粋・改変し,初めて科研費を申請する研究者,科研費申請に不慣れな研究者へ向けて,応募に際して考えておくべきことを全6回にわたってご紹介いたします.
申請する本人はもちろんですが,申請書をチェックしてくれるラボのボスや先輩・同僚,提出書類を取りまとめてくれる大学の事務職員,さらにはラボの秘書,そして,申請書に点数を付ける審査員まで.そんな様々な立場の人は,それぞれどんなことを考えて,どんな思いでいるのでしょうか?そんな自分以外の人の内側を知ることで,自身の科研費に対する考え方やモチベーションも変わるかもしれません.
このコーナーでは今後,科研費にまつわる様々な人の思い,体験談を公開していきます.申請する人・サポートする人・審査する人,様々な人にとってお役に立ちましたら幸いです.
書類準備では「何を書くか」とともに「どう書くか」に注意すると,ぐっと魅力が増します.研究費の申請書としてどこに着目して,どのように改めるのが効果的でしょうか.
実際の申請書※を例に,推敲力を磨いていきましょう.
※実際の申請書からの抜粋を基本としていますが,申請者が特定できないように,内容に関しては架空の化学反応・テーマ・語句に改めている箇所があります.
研究費の確保は,研究者の皆さまにとって必要不可欠な最大の関心事の1つだと思います.一口に"研究費"といっても,「科研費」をはじめ,様々な省庁や民間団体が提供するものがありますが,博士課程の大学院生から若手研究者を対象とした「日本学術振興会 特別研究員(通称:学振,以下では特別研究員)」もその1つです.
このコーナーでは,書籍「科研費獲得の方法とコツ」から特別研究員に焦点を当てて一部抜粋し,制度の概要,申請時のコツやポイント,そして過去に特別研究員に採択された方の声を4回にわたってご紹介します.これから特別研究員を目指す方,またそれをサポートする先生方にとってお役に立ちましたら幸いです.