わかって動ける!人工呼吸管理ポケットブック 改訂版〜設定から管理・トラブル対応まですぐに役立つ、必須知識とチェックリスト
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わかって動ける!人工呼吸管理ポケットブック 改訂版

設定から管理・トラブル対応まですぐに役立つ、必須知識とチェックリスト

  • 志馬伸朗/編
  • 2020年08月27日発行
  • B6変型判
  • 270ページ
  • ISBN 978-4-7581-1884-2
  • 3,960(本体3,600円+税)
  • 在庫:あり
web立ち読み公開中
本書を一部お読みいただけます
  • 人工呼吸器の機種により,I:E比と呼吸回数を設定し,間接的に吸気時間を決めるものもある
  • 急性期の人工呼吸患者の吸気時間は0.6〜1.2から開始するのがよい
  • 吸気時間が長すぎると非同調をきたし肺障害の原因となる…

岩下義明(島根大学医学部救急医学講座)

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研修医必携!人工呼吸器の設定から調節,離脱,トラブル対応まで,現場で迷った時に必要なデータがすぐ引ける!チェックリストでどうしたらいいのかすぐわかる!現場で必要な知識を最新データにアップデート!

目次

第1章 人工呼吸の適応

1.酸素療法【志馬伸朗】

1 酸素投与法ごとの酸素流量と吸入酸素濃度
2 オキシマスクTM
3 インスピロンネブライザー使用時の吸入酸素濃度
4 低酸素症の評価と酸素療法の目標

2.人工呼吸の適応【吉田浩輔,志馬伸朗】

1 人工呼吸の適応
2 Ⅰ型呼吸不全か? Ⅱ型呼吸不全か?
3 呼吸不全の原因

3.NPPVの適応と基本設定,中止基準【吉田浩輔,志馬伸朗】

1 NPPVの適応(状態)
2 NPPVの適応(病態)
3 NPPVの初期設定(例)
4 NPPVの調節方法(例)
5 NPPVの中止基準

4.HFNCの適応と基本設定,中止基準【吉田浩輔,志馬伸朗】

1 HFNC(high-flow nasal cannula)の特徴
2 HFNCの適応
3 HFNCの初期設定(例)
4 HFNCの中止基準

第2章 気道確保

1.気管挿管【志馬伸朗】

1 Rapid sequence intubation(迅速導入気管挿管)とは?
2 Delayed sequence intubation(遅延導入気管挿管)とは?
3 Awake intubation(意識下挿管)
4 気管挿管の適応
5 気管挿管の合併症
6 気管挿管バンドル

2.挿管時に準備する物品・薬剤【志馬伸朗】

1 準備物品のチェックリスト
2 挿管時に使用する薬剤
3 挿管困難時に用いるデバイス

3.挿管デバイス【鈴木 慶,志馬伸朗】

1 挿管デバイス選択の前提
2 ビデオ喉頭鏡
3 気管支ファイバー

4.気管チューブ【志馬伸朗】

1 気管チューブのサイズと深さの目安
2 気管吸引チューブのサイズと挿入長の目安
3 適正挿管の評価
4 適正位置
5 スタイレット
6 特殊気管チューブ
7 気管チューブ管理

5.気管切開チューブ【舩越 拓】

1 気管切開チューブの種類
2 気管切開チューブの交換

6.気道確保困難の評価【舩越 拓】

1 挿管前の評価
2 気道確保困難スコア

7.困難気道の対処【舩越 拓】

1 挿管困難が予想される場合
2 挿管困難のスコアリング
3 輪状甲状靭帯穿刺あるいは切開
4 気管切開
5 気管切開後に注意すべき合併症

第3章 人工呼吸器の設定

1.人工呼吸モードと設定【小尾口邦彦】

1 換気様式-1.従量式換気:VCV(ボリュームコントロール)
2 換気様式-2.従圧式換気:PCV(プレッシャーコントロール)
3 換気様式-3.PS(プレッシャーサポート)
4 換気モード
5 人工呼吸換気様式・換気モードの組合わせ・設定

2.基本的な人工呼吸器の設定【岩下義明】

1 吸気時間
2 酸素濃度の設定と目標
3 吸気トリガー
4 PEEPの設定
5 呼気トリガー
6 アラームの設定

3.Closed-loop ventilation【大下慎一郎】

1 比例補助換気(PAV+)
2 神経調節補助換気(NAVA)
3 Smart Care
4 INTELLiVENT-ASV(i-ASV)

4.NAVA【島谷竜俊】

1 NAVAとは
2 設定のポイント

5.患者–人工呼吸器非同調【島谷竜俊】

1 PVA(患者–人工呼吸器非同調)とは
2 PVAの分類

第4章 鎮痛・鎮静・せん妄

1.PADISとは【細川康二】

1 PADからPADISに
2 PADISの5つの要素の概要

2.痛みの評価法【細川康二】

1 痛みの原因
2 痛みの評価
3 鎮痛鎮静評価のポイント

3.不穏・鎮静の評価法【細川康二】

4.せん妄の評価法【細川康二】

5.不動(リハビリテーション/モビライゼーション)【細川康二】

1 リハビリテーションとモビライゼーションの定義
2 開始と中止

6.睡眠障害【細川康二】

1 睡眠障害の発生と危険因子
2 睡眠障害の原因
3 睡眠促進薬
4 睡眠促進プロトコル

7.薬剤の種類と投与量【細川康二】

1 鎮痛法と鎮痛薬・鎮静薬
2 筋弛緩薬
3 向精神薬
4 漢方薬

8.薬剤の具体的な使用法【細川康二】

第5章 人工呼吸中の管理

1.身体診察【上田剛士】

1 人工呼吸管理中の身体診察(肺以外)
2 肺の診察
3 努力呼吸,奇異性呼吸がみられるとき
4 呼吸状態が急激に増悪したときの身体診察

2.酸素化が悪いとき,良すぎるとき【後藤安宣】

1 酸素化の決定因子
2 酸素化の指標
3 酸素化が悪いとき
4 酸素化が良すぎるとき

3.炭酸ガス排泄が悪いとき,良すぎるとき【後藤安宣】

1 炭酸ガス排泄を決定する因子
2 炭酸ガス排泄が悪いとき
3 炭酸ガス排泄が良すぎるとき

4.加温・加湿【後藤安宣】

1 加温・加湿はなぜ必要?
2 人工鼻
3 加温加湿器
4 人工鼻 vs 加温加湿器

5.気管吸引【福家寛樹,長谷川隆一】

1 目的
2 合併症
3 気管吸引の手順
4 閉鎖式気管吸引の利点
5 痰の客観的評価スコアの一例

6.誤嚥の予防【細川康二】

1 誤嚥リスク
2 人工呼吸中のVAP予防
3 治療・介入法

7.嚥下障害と機能評価【太田浩平】

1 抜管後の嚥下機能評価開始の目安
2 MWST(改訂水飲みテスト)
3 侵襲的検査

8.さまざまな体位の利点と問題点【細川康二】

1 各種体位の利点と欠点
2 ドレナージしたい肺葉別の体位

9.人工呼吸管理患者の早期リハビリテーション【太田浩平】

1 早期リハビリテーションとは?
2 早期リハビリテーションの進め方

10.グラフィックの見かた(人工呼吸器やカプノグラムなど)【小山昌利,長谷川隆一】

1 グラフィックモニタの意義
2 基本波形
3 カプノグラム

11.いろいろなグラフィック波形【京 道人】

1 グラフィック波形に影響を与える因子
2 コンプライアンス低下
3 気道抵抗上昇
4 Auto PEEP・エアートラッピング
5 リーク

12.血液ガスデータの見かた【上田剛士】

1 動脈血液ガスの正常値
2 酸素化の指標
3 酸塩基平衡異常の読解手順
4 末梢静脈血液ガス

13.胸部X線【濱中訓生】

1 いつ胸部X線写真を撮像するか?
2 ポータブルX線
3 いざ読影
4 片側の真っ白な肺を見たら→気管・縦隔の位置に注目
5 肺のびまん性陰影

14.胸部CT【緒方嘉隆】

1 感染性疾患
2 非感染性疾患

15.気道/肺エコー(BLUE)【山賀聡之】

1 気道エコーの目的
2 肺エコー(BLUE protocol)とは

16.BAL(気管支肺胞洗浄)【小林岳彦】

1 適応
2 準備
3 BAL液の評価

第6章 トラブルシューティング

1.突然の換気不全や状態悪化【小尾口邦彦】

1 挿管直後からの低血圧
2 突然の換気不全や状態悪化

2.アラーム対応【小尾口邦彦】

1 人工呼吸器アラームが鳴る原因
2 人工呼吸器アラーム設定と対応

3.病態別の対処法【小尾口邦彦】

1 難治性低酸素血症(refractory hypoxemia)
2 突然の大量気道出血
3 しゃっくりがとまらない
4 気道内分泌物が多量
5 カフに空気を入れても漏れる
6 吸引チューブが進まない

第7章 人工呼吸器離脱と抜管

1.人工呼吸器離脱の用語とプロトコール【齋藤伸行】

1 SATとSBT
2 人工呼吸器離脱プロトコール

2.自発呼吸トライアル(SATとSBT)【齋藤伸行】

1 SATの条件と評価
2 SBTの条件と評価

3.抜管前の評価【齋藤伸行】

1 抜管後気道狭窄の評価
2 カフリークテストの手順と評価
3 再挿管の危険因子についての評価

4.抜管前の準備と抜管後の評価【齋藤伸行】

1 再挿管のリスクに応じた抜管前の準備
2 抜管後の評価

5.抜管後の酸素・呼吸サポートの目安【志馬伸朗】

第8章 特殊管理など

1.ARDS【橋本壮志】

1 急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)
2 肺保護換気とは?:基本的考えと設定
3 オープンラング戦略とは?
4 ARDSの人工呼吸管理の目安

2.間質性肺疾患の分類と定義【大下慎一郎】

1 特発性間質性肺炎(IIPs)
2 non-IIPs

3.びまん性肺疾患の鑑別【京 道人】

1 問診・身体所見
2 血液検査所見
3 胸部画像所見
4 気管支肺胞洗浄(BAL)
5 病理所見

4.食道内圧と経肺圧【京 道人】

1 食道内圧測定のメリット
2 食道内圧測定の方法
3 実際

5.駆動圧・メカニカルパワー【大下慎一郎】

1 駆動圧(driving pressure):ΔP
2 メカニカルパワー

6.腹臥位療法【木田佳子】

1 腹臥位療法の特徴
2 適応と方法

7.【特殊換気モード】APRV【岩下義明】

1 APRV(airway pressure release ventilation)の特徴
2 APRVの基本設定と調節方法

8.【特殊換気モード】HFOV【長谷川隆一】

1 HFOV(high frequency oscillatory ventilation)の適応
2 HFOV機器
3 HFOVの基本設定と調節方法

9.ECMO(VV)【木田佳子】

1 VV ECMO(veno-venous extracorporeal membrane oxygenation)
2 挿入・離脱方法
3 管理

10.COPD急性増悪【小林岳彦】

1 定義
2 原因
3 薬物治療(ABCアプローチ)
4 NPPV
5 挿管下人工呼吸

11.気管支喘息発作【小林岳彦】

1 定義
2 薬物治療
3 人工呼吸

12.VAPとVAE【齋藤伸行】

1 人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia:VAP)
2 VAPの予防と治療
3 人工呼吸器関連事象(ventilator-associated event:VAE)
4 VAEサーベイランスアルゴリズム

13.肺血栓塞栓症の可能性予測【志馬伸朗】

14.小児の人工呼吸【志馬伸朗】

1 生理学的特徴と管理のポイント
2 酸素療法
3 バッグバルブマスク換気
4 気管挿管
5 人工呼吸
6 持続鎮痛と鎮静
7 小児ARDS(PARDS)
8 その他tips

15.重症呼吸器ウイルス感染症患者に対する人工呼吸の注意点(COVID-19を基本として)【志馬伸朗】

1 基本的条件
2 個人防護具(personal protective equipment:PPE)
3 挿管と抜管
4 人工呼吸
5 ECMO

付 録

ベッドサイドで役立つ診断・治療の基準一覧【橋本壮志】

付録1 安静時呼吸数の正常値
付録2 呼吸回数の異常と緊急度の評価
付録3 各種血液ガスの正常範囲とPaO2の簡易式
付録4 動脈血液ガスの正常範囲
付録5 動脈血酸素飽和度(SaO2)と動脈血酸素分圧(PaO2)との関係
付録6 ベンチュリーマスクにおける空気の取り込み量と総流量
付録7 酸素化およびガス交換の指標
付録8 換気メカニクスの指標
付録9 人工呼吸器フリー生存日数(ventilator-free days:VFD)の計算
付録10 SBT開始のスクリーニング基準
付録11 SBT失敗の判断基準
付録12 肺保護換気戦略に基づく推奨一回換気量
付録13 PEEPの設定
a) ARDSnetが推奨するFIO2-PEEP換算表
b) ALVEOLI研究で用いられたFIO2-PEEP表
c) LOVS研究で用いられたFIO2-PEEP表
d) Talmor研究で用いられたFIO2-肺内外圧差表

索引

『第4 章鎮痛・鎮静・せん妄』より抜粋

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