生命科学 改訂第3版
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生命科学 改訂第3版

  • 東京大学生命科学教科書編集委員会/編
  • 2009年02月17日発行
  • B5判
  • 183ページ
  • ISBN 978-4-7581-2000-5
  • 3,080(本体2,800円+税)
  • 在庫:あり
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東大をはじめ全国の大学で多数の採用実績をもつ定番教科書が改訂!幹細胞,エピゲノムなど進展著しい分野を強化し,さらに学びやすく,さらに教えやすくなりました.理系なら必ず知っておきたい基本が身につく一冊.

目次

序 説

1章 生物の多様性と一様性

Ⅰ 生物の多様性と一様性
Ⅱ 生物とは
  • 生物と細胞
  • 自己の複製
  • 刺激への応答
  • エネルギー通貨ATP
Ⅲ 生物の系統
  • 系統樹での分類
  • 細胞内小器官
  • 生体物質の大きさ
Ⅳ 生体を構成する物質
  • アミノ酸とタンパク質
  • 脂質
  • 無機塩類
Ⅴ タンパク質の構造と機能
問題
コラム
  • 種の概念
  • ウイルスとプリオン
  • アミノ酸の話
  • DNAの塩基の変異はなぜ起こるか

第Ⅰ部 細胞と遺伝情報の関係

2章 遺伝情報の複製

Ⅰ 細胞増殖とDNA複製
  • 細胞増殖は細胞の最も基本的な機能
  • DNA複製の特殊性
Ⅱ DNAとはどのような分子か
  • 単位としてのヌクレオチド
  • 核酸
  • DNAは二本鎖である
  • RNAは一本鎖である
  • 原核生物は環状,真核生物は直鎖状の二本鎖DNAをもつ
Ⅲ 遺伝子とDNA
  • 遺伝子の定義
  • ゲノム
  • 生物のDNA量
  • 生物の遺伝子数
  • 真核生物は遺伝子でないDNA領域をたくさんもっている
Ⅳ DNAの複製
  • DNA複製のアウトライン
  • 複製には鋳型を必要とする
  • 複製は不連続である
  • 複製開始点と複製終了点がある
問題
コラム
  • DNAの変性・再会合
  • DNAは細くて長い糸である
  • DNAの損傷と修復
  • 複製の正確さ
  • 複製にかかわる酵素はたくさんある
  • DNA複製後の塩基修飾と遺伝情報複製
  • PCR(polymerase chain reaction)

3章 遺伝子の発現

Ⅰ 遺伝子の転写と翻訳
  • セントラルドグマ
  • 遺伝子の暗号¥
  • DNAのセンス鎖
  • 遺伝子の発現
Ⅱ 遺伝子の転写
  • RNAの種類
  • 転写の特徴
  • 転写の基本
Ⅲ 転写後の修飾
  • RNAの切断
  • 塩基の修飾
  • 真核生物のmRNAプロセシング
Ⅳ 遺伝子の翻訳
  • アミノアシルtRNAの合成
  • リボソーム
  • mRNAの構造
  • タンパク質合成
  • 転写と翻訳の協調
  • タンパク質の行方と翻訳後修飾
問題
コラム
  • 真核生物にはもっと多くの非翻訳RNAがあるのかもしれない
  • RNA複製と逆転写…
  • 大腸菌リボソームの構造
  • 翻訳の開始
  • ペプチド鎖の延長
  • 翻訳の終了
  • 21番目のアミノ酸

4章 遺伝子発現の調節

Ⅰ 発現からみた遺伝子の種類
  • すべての生物でハウスキーピング遺伝子が働く
  • 多細胞生物ではさらに多くの遺伝子が働く
  • 一人のヒトの体細胞は同じ遺伝子をもっている
  • 発現が調節される遺伝子と調節されない遺伝子
Ⅱ 原核生物の遺伝子発現調節
  • 大腸菌のβガラクトシダーゼ遺伝子は正と負に調節される
Ⅲ 真核生物の遺伝子発現調節
  • 転写調節と転写後調節
  • 真核生物はより複雑な転写調節機構をもつ
  • クロマチンリモデリングによる調節
Ⅳ エピジェネティックな遺伝子発現制御
  • ヘテロクロマチンとユークロマチン
  • クロマチン構造と遺伝子発現調節
  • エピジェネティックな制御とは
  • ヒストンコード
  • 遺伝情報を担うもの
問題
コラム
  • リンパ球だけは遺伝子が異なる
  • 複数の遺伝子を同時に発現調節するオペロン
  • オペロンとレギュロン
  • 非翻訳RNAの発現
  • miRNAによる遺伝子発現調節
  • ゲノム,トランスクリプトーム,プロテオーム
  • ハエの目の色からわかる遺伝子サイレンシングのしくみ
  • エピジェネティックなX染色体の不活性化

第Ⅱ部 個々の細胞を機能させる原理

5章 細胞の膜構造と細胞内小器官

Ⅰ 細胞が基本
Ⅱ 生体膜
  • 生体膜とは何か
  • 膜タンパク質
  • 膜の機能
Ⅲ 膜輸送
  • チャネル
  • トランスポーター
  • ATP駆動ポンプ〜濃度勾配に逆らって輸送する能動輸送
Ⅳ 細胞内の膜構造
  • 細胞内小器官
  • 膜で囲まれた小胞による輸送
  • 分泌経路
  • エンドサイトーシス
問題
コラム
  • 細胞膜電位を計算するネルンストの式
  • 神経細胞の活動電位
  • 細胞内小器官の起源に関する推論
  • タンパク質の細胞内小器官への輸送
  • 分泌経路の順序

6章 細胞骨格

Ⅰ 細胞骨格とは
Ⅱ アクチン繊維に基づく機構
  • アクチン分子
  • アクチン繊維の重合機構
  • アクチン重合に基づく細胞の運動
  • ミオシンによる運動〜筋細胞の収縮
Ⅲ 微小管に基づく機構
  • チューブリン分子
  • 細胞分裂時の紡錘体
  • チューブリンミキネシン相互作用による輸送
  • 細胞内の物質輸送と細胞内小器官の配置
問題
コラム
  • 中間径繊維
  • トレッドミル現象
  • 細胞骨格に作用する薬剤
  • Ca2+による筋収縮の調節
  • ミオシンとキネシンの活性中心の構造は酷似

7章 代謝

Ⅰ 細胞活動と熱力学:代謝の意義
Ⅱ 自由エネルギー変化と生体エネルギー通貨としてのATP
Ⅲ 酵素
  • 酵素の特異性と反応機構
  • 酵素反応速度論
  • 酵素の分類
Ⅳ 基本的な代謝の流れ
Ⅴ 代謝の基本反応
  • リン酸化反応(キナーゼ)
  • 脱リン酸化反応(ホスファターゼ)
  • C-C結合の生成・切断反応
  • 脱水素反応
Ⅵ エネルギー産生系
  • 解糖系
  • クエン酸回路 (トリカルボン酸サイクル)
Ⅶ 酵素活性の調節
  • アロステリック制御
  • リン酸化による酵素活性の調節
  • 代謝調節のパラダイム:フィードバック制御とカスケード
問題
コラム
  • 熱力学の法則:自由エネルギー変化と平衡定数
  • ミカエリス・メンテン
  • 炭素と窒素の固定回路
  • 代謝経路のバイオインフォマティクス (生物情報学)
  • メタボロミクス
  • 代謝経路はなぜ丸い?

8章 生体エネルギー

Ⅰ 生体エネルギーの2つの規格
  • 生体エネルギーの役割
  • ATPとH+の電気化学ポテンシャル
Ⅱ 酸化的リン酸化と光リン酸化
Ⅲ 酸化還元反応と呼吸鎖
  • 呼吸鎖
  • 電子伝達とエネルギー放出
  • H+輸送のしくみ
Ⅳ ATP合成酵素
Ⅴ 光合成
  • 光エネルギーの吸収
  • 光化学反応と電子伝達
Ⅵ 光合成の炭酸固定反応
Ⅶ C4光合成
Ⅷ ミトコンドリアと葉緑体のトポロジー
問題
コラム
  • ATP合成酵素の回転の実証
  • 光合成の炭酸固定経路図(カルビン回路)
  • 共役と光による調節
  • 地球大気の二酸化炭素濃度の変遷と光合成

9章 細胞周期

Ⅰ 細胞の分裂
  • 細胞分裂と細胞の形態変化:対称分裂と非対称分裂
Ⅱ 細胞周期という概念
Ⅲ 細胞周期の各段階
  • 細胞周期におけるDNA量の変化
  • 栄養不足とG0期
  • 正と負の制御
Ⅳ 細胞周期エンジン
  • 細胞周期を制御するタンパク質
  • サイクリン-CDK複合体
  • 細胞周期を逆方向に進ませないしくみ
  • サイクリンの周期的な分解とユビキチンミプロテアソーム
Ⅴ チェックポイント
  • DNA損傷チェックポイント
  • 紡錘体チェックポイント
  • 細胞周期におけるチェックポイントの意味
Ⅵ アポトーシス
Ⅶ 細胞周期と増殖制御の破綻
  • がんの自律的増殖
問題
コラム
  • 細胞質分裂
  • 酵母の話
  • アポトーシスの活性化にかかわる経路
  • がん遺伝子
  • がん抑制遺伝子

第Ⅲ部 細胞集団の組織化

10章 シグナル伝達

Ⅰ 刺激と応答
Ⅱ シグナルとは
  • シグナル伝達という概念
  • 細胞間シグナル伝達の様式
  • 細胞内で起こる連鎖反応
Ⅲ 細胞外での刺激受容から, 細胞内でシグナルが伝わるまで
  • 受容体
  • 受容体が刺激を受けた後:膜から細胞質へ
  • 膜から核へ
Ⅳ 細胞内シグナル伝達の具体例
  • キナーゼ型受容体を介したシグナル伝達
  • Gタンパク質共役型受容体を介したシグナル伝達
  • チャネル型受容体を介したシグナル伝達
  • 転写因子型受容体を介したシグナル伝達
Ⅴ 細胞の接触による相互作用
  • 細胞同士の結合に関与するタンパク質:カドヘリン
  • 細胞外基質との接着に関与するタンパク質:インテグリン
問題
コラム
  • 受容体とシグナル分子の関係
  • オーファン受容体と医薬品開発
  • タンパク質の分解による細胞内シグナル伝達
  • 細胞外基質の役割

11章 発生と分化

Ⅰ 卵形成
Ⅱ 受精と卵割
Ⅲ 胚の方向性の決定
  • 胚の領域化
  • 胚の誘導
Ⅳ 細胞分化と幹細胞
Ⅴ 誘導作用と形態形成運動
  • 形態形成運動
  • 神経誘導
問題
コラム
  • 線虫の細胞系譜
  • ホメオティック遺伝子
  • カエルの背側決定における母性因子の役割
  • iPS細胞 (人工多能性幹細胞)
  • 植物の花器官形成のしくみ
  • 女王蜂か働き蜂かを決めるエピゲノム

12章 生殖と減数分裂

Ⅰ 有性生殖と無性生殖
Ⅱ 体細胞分裂と減数分裂
Ⅲ 減数分裂の意義
Ⅳ 遺伝的組換え
  • 一般的組換え
  • 部位特異的組換え
Ⅴ 配偶子の形成
Ⅵ 配偶子の特殊化
Ⅶ 受精
  • 受精の準備
  • 受精の過程
Ⅷ エピジェネティックな遺伝情報の伝達
Ⅸ 種と性
問題
コラム
  • クローン動物
  • 性の決定と性転換
  • ノックアウトマウス
  • アグロバクテリウムと遺伝子組換え植物
  • DNAのメチル化,発生,体細胞クローン動物
  • ゲノムインプリンティング
問題の解答
索 引
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  • 必要な基礎知識の習得にはちょうど良い。高校生物(検定教科書)からのつながりとして、専門科目の基礎定着には十分。(高等専門学校)
  • まとめや問題があるのも生徒が学習しやすい
  • 内容がコンパクトで価格も安い。次期から講義名と内容が変わるので、教科書としての採用を検討したい(国立大学 農学部)
  • イラストが見やすく、内容もわかりやすい。高校生の生物の授業に活用しています。
  • 生物・生命科学系の大学入門書としてまとまっており、価格も手ごろ。(医学部1年)
  • 生命科学を系統立てて教えていることがなかったので、全体を俯瞰できる教科書的入門書として採用。(生命環境学部,2年)
  • 生命科学の教科書として高度な内容を図で理解しやすく解説された大変良い教科書である。(医療福祉学部,1年)

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