実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

ラウルダン

らうるだん

ラウルダンは,疎水性の長い炭化水素鎖部分とナフタレン部分からなる小分子化合物で,炭化水素鎖部分を脂質二重層の内側,ナフタレン部分を外側に向けた状態で細胞膜に取り込まれる.膜の流動性が高いところでは,脂質分子のブラウン運動により,ナフタレン部分に水などの極性をもった溶媒分子が近づいて,双極子緩和が起きるために,蛍光スペクトルが長波長側にシフトする.この蛍光スペクトルの変化を画像化することにより,細胞膜局所の流動性を可視化することが可能である.(実験医学2010年5月号より)

膜ドメインの姿と生体脂質のダイナミクス

池ノ内順一,藤本豊士/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです