本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.パズルの解答は,下記フォームからご応募ください! 前問の答え合わせも本ページでご紹介してゆきます.
正解者にはプレゼントがありますので,たくさんのご応募をお待ちしております.
正解された方の中から抽選で「『こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます』+ひつじ社員+小社メモ帳」をセットで1名様にプレゼント
※ ご解答期限は次号の発行までとなります
※ プレゼント当選者の発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます
第93問 カラフルかな
1年ぶりのひらめき問題です.イラストが何をあらわしているか考えて,そばに書かれている文字との関係を探ってみてください.イラストや文字の並び方もヒントになるかもしれません.
第92問のこたえ
先月の『へその緒つなぎ』は楽しんでいただけましたか? 先月号の特集が胎盤と母児連関ということで,胎盤と胎児をつなぐへその緒をモチーフにした箱詰めパズルに挑戦してもらいました.箱詰めパズルのなかでも,線つなぎを目的とするタイプで,ピースをすべてはめるだけなら簡単です.一部の線が余ってもいいのならそれも簡単ですが,すべての線をつなぐとなると,かなり歯ごたえのあるパズルになります.今回も胎児から少しだけ見えるへその緒をヒントにそこから徐々につなげていき,あとは試行錯誤してもらうしかありません.最終的に,すべてのピースを入れへその緒が胎盤へつながると,解答図のようになり,つながった胎盤のマスの「C」が答えとなります.
先月号の特集を受けて,改めて胎盤について調べてみました.母親と胎児をへその緒でつなぎ,継続的に栄養を与えて体内で成長を促す発生システムである胎生は,哺乳類で広くみられる繁殖様式です.ということは,進化的にはどこで獲得したのかということが気になりますが,進化に関する研究はあまりなされておらず,胎盤発生の分子メカニズムについてさえも,まだまだわかっていることが少ないようです.受精卵が発生のごく初期に,将来胚になる内部細胞塊と胎盤になる栄養外胚葉に分かれるということは,高校の生物でも学びます.受精卵の発生過程におけるほぼ最初の細胞分化となるため,非常に研究しがいのあるテーマなのでしょうが,体内で進行する哺乳類の初期発生についての研究にはいろいろな難しさもあるのだろうな,と想像します.素人考えを承知のうえですが,鳥類や魚類の発生過程で形成される胚盤葉も,卵黄の栄養を胚に取り込むという点においては胎盤と同じ機能をもつように見えるので,両者の発生過程を比べてみるとおもしろいのかもしれません.さらには,爬虫類や両生類,魚類にも幅広く胎生種が存在し,哺乳類とは異なった独自のしくみをもつそうです.それらと,胎生の哺乳類との間には共通の分子的機構があるのかどうかなど,さらに妄想が膨らんでいきます.
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!