本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第40問のこたえ
先月号の『3つのビーカー』の答えはこちら.最初に,600 mLのビーカーから700 mLのビーカーに全量移し,次に,400 mLから700 mLビーカーを満杯にする量(100
mL)を移し…という順に移していくと,5回で移すことができます.2回目の移し方や,最初の移し方を変えると7回や10回でも移すことができるのですが,今回はなるべく少ない移し替えということですので『5回』が正解となります.この問題のもとになっている,古典パズル「油分け算」は,江戸時代の算術書『
今回はパズルをわかりやすくするために,ビーカーに目盛りがないという設定を採用しましたが,実際には実験室でこんなビーカーを見たことはありません.ただ,僕の所属していた研究室で,大型のメスシリンダーの上部が欠けたときは,欠けた場所を切って整え直し,短くして使っていたことを覚えています.すると400 mLまで計れるとかいう珍しいメスシリンダーができるわけです.さらに余談ですが,ガラス棒の先端をトライアングルのように曲げてつくるコンラージ棒や,細いガラス管を両側から引っ張って先端を極細にしたインジェクション用の針の作製など,研究者時代は日常的にガラス細工作業もしており,それがちょっとした楽しみの一つだったことも思い出しました.
今月はここまで.来月のパズルもお楽しみに!