本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第12問のこたえ
先月のチャレンジ問題「バラバラ漢字」の答えはこちら.
バラバラのピースを正方形2つにうまく並べると,「結」と「合」の2文字が現れます.それらを組み合わせて『結合』が答えとなります.大きいピースからピースの接続部分を気にしながら順番に入れて行くと,スムーズに答えにたどり着いたかと思います.
先月号の特集テーマ「抗体医薬品」は,がん細胞などの細胞表面タンパク質を抗原として認識し,結合する抗体を主成分とした医薬品とのこと.その元となった“免疫”という仕組みは非常に複雑で,奥深い世界です.僕の学部生時代,免疫の講義を担当されていたのは,樹状細胞研究の第一人者,稲葉カヨさんでした.先生のご都合で2コマ連続,3コマ連続という事がよくあったのですが…免疫の話に出てくる沢山の役者とそれらが絡み合う複雑な機構,薄暗い部屋の中で淡々と,大量のスライドでそうした内容が展開された結果,毎回,僕の脳はノックダウンされてしまったという恥ずかしい思い出があります.ただ,免疫関連で,唯一しっかり頭に残っているのは,利根川進さんがノーベル賞を受賞するきっかけにもなった,抗体の多様性を生み出すメカニズムです.遺伝子再構成の様子が,ちょっとパズルっぽく感じたのかもしれません.
学生時代のお恥ずかしい話はさておき,また来月.次回は易しめに,読者にも優しいパズルをお届けします.