本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第77問のこたえ
先月の『四字熟語を探そう』は楽しんでいただけましたか? その前の2回ほどは,少し手ごわいパズルが続いていたので,趣向を変えて気軽に挑戦できるパズルを出題してみました.8×8の盤面から,15個の四字熟語を探すという問題.目についた漢字と周辺を見て,それらを含む四字熟語を考えて結んでいくと,自然と盤面が埋まったかと思います.使わなかった四文字は上から「臓」「六」「五」「腑」となり,それらを並べ替えた『五臓六腑』が答えとなります.今回の問題でもいくつか使っていますが「一●二●」「二●三●」「三●四●」「四●五●」というパターンの四字熟語のバリエーションについては,皆さんも一度は考えてみたことがあるのではないでしょうか.「五臓六腑」の次の「六●七●」は「六月七日」「六勝七敗」「六人七脚」など,パズル的な回答はできますが,いわゆる四字熟語としては不適で,続く「七●八●」は「七転八倒」と「七転八起」という,一見似ているけれど意味が全く違う2つの四字熟語があります.他にも「百」「千」「万」「億」を含む四字熟語もたくさんありますので,興味のある方はいろいろと探してみてはいかがでしょうか.
先月号の特集は,加齢に伴う慢性炎症であるInflammagingがテーマでした.加齢による老化は受精直後から始まっている,という極言もありますが,細胞レベルではDNA損傷やテロメア短縮,酸化ストレス,慢性炎症などが老化のシグナルと考えられているようです.こうした細胞レベルの老化が,組織の老化,個体の老化につながることから,老化予防や加齢疾患の克服をめざした研究はさかんに行われています.人類にとって,不老不死は今も昔も究極のテーマなのかもしれません.しかし,生物の進化という観点からは,死による世代交代は進化の原動力,という見方もあるのかもしれません.では,すべての生物が不老不死になったらどうなるでしょう.生物界全体としての成長がなくなってしまうかもしれませんね.研究の合間には,こんな思考実験も面白いのではないでしょうか.
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!