本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第64問のこたえ
先月の『6本の遠沈管』は,楽しんでいただけましたか? いつもいろいろなものを壊してそれを 復元してもらう図形パズルですが,今回は実際の遠沈管ではなく,あくまで遠沈管が入っている場面を切りとってパズルに仕立ててみました.最初の手がかりは,Fの遠沈管で,空いている箇所は必ず液体が満たされていることになります.よっ てそこに入るピースは4ピース.ここで「3ピースでは?」と思った人は,見事に僕の罠にはまっています.よくピースを見ていただくと,7つのピースのうち,液体が満たされている1本と空の1本が組合わさっている1ピースだけが,180度 回転させてはめることもできるピースになっていますね.ということで,この罠に気づかないと,試行錯誤しても一向に答えの配置が見つからないことになります.この罠をクリアすると,あとは,Cの2カ所はどちらも空になるなどのヒントを頼りに,解答のような形にはまっていきます.結果,一番液量の多い「B」が正解となります.
学生時代を振り返ってみると,遠沈管は種類に応じてさまざまなよび方をしていました.液を一時的に混ぜたり保存したりする,青い蓋つきプラスチック製のチューブは「50mLファルコン」「15mLファルコン」とメーカー名でよんでいました.その後メーカーが変わっても呼称は変わらず「ファルコン」とよんでいたように覚えています.1.5mLチューブの「エッペン」も同様で,最初は使っていたメーカー名でよんで,メーカーが変わってもそのままよび続けていました.ホヤの卵を扱うときに使う,ガラス製やプラスチック製で先のとがった細い管は「スピッツ管」とよび,超遠心に使うような底の丸い容器だけを「遠沈管」とよんでいたように記憶しています.また,別の研究室では,僕たちの「ファルコン」は,「コニカルチューブ」という商品名の方でよばれていたりしました.皆さんの研究室では,遠沈管をどのようによんでいますか?
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!