本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第89問のこたえ
先月の『あやしい細胞はどれ?』は楽しんでいただけましたか? 先月号の特集は,AI 時代の生体イメージング技術がテーマでした.その技術の1つとして,さまざまな情報を駆使して,候補の細胞を見つけ出すといった形を想像し,空間が残る箱詰めパズルでの出題としました.箱詰めパズルは,解くための近道というのはなく試行錯誤が中心となります.そのため,試行錯誤をいかにうまく,早くやるのかというのが,解くコツということになります.一番いいのは,少し手間ですが,問題をコピーして自分で実際のピースとして切り取り,それらを動かしてはめてみることです.実物のピースがない状態で,ピースを回転させながら盤面に書き込んで埋めていくのは,5ピースもあると,パズルに慣れている人でもかなり大変な作業です.一方で,実物があると実際にピースを回転させて置いていくだけですので,空いているところにピースが入るかどうかだけに頭を使えばよく,効率よく試行錯誤ができるというわけです.もちろん,実物のピース無しで解いてみせる,書き込みもせずに解いてみせる“目で解く”という猛者の楽しみ方もありますので,自分にあった方法で楽しんでもらえればと思います.さて,今回の問題ではすべてのピースを入れると解答図のようになりますので,残るマスに見える細胞の「F」が答えとなります.
このような箱詰めパズルは,これまでも,本コーナーでかなりの回数,出題してきました.その際に「ピースを裏返していいのか」について気になっている方もいるかもしれません.対称性のあるピースについては,裏返しても,裏返さなくても入り方は同じですが,非対称なピースについては,裏返すと違う入り方をします.それらが気になりだすと,試行錯誤の手間が一気に増えます.本コーナーでの出題では,問題で裏返しに言及したことはないのですが,種明かしをすると,裏返しにしたとしても答えが1つに決まるように問題をつくっています.つまり,出題通りの向きでしか答えに行き着くことができません.これらの仕掛けを知ったあなたは,今後は悩まず,裏返し無しで挑戦してもらえたらと思います.
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!