本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第49問のこたえ
先月号の『公園で講演』の答えはこちら.先月号の特集テーマが「選択的オートファジー」ということを聞き,選択…洗濯(せんたく:例題に使用),自食…辞職(じしょく:①に使用)と浮かんだ次第.その結果,このような同音異義語を使った問題になりました.どちらかの文脈から入る熟語を想像し,その同音異義語が他の文脈と合うかを確かめていくと,順にわかってくると思います.②は総意と相違(そうい),③は用意と容易(ようい),④は精巧と成功(せいこう)ということで,50音順で並べたときに一番後ろになるのは,③の『ようい』となります.ちなみに,日本漢字能力検定協会によると「広辞苑」に採用されている言葉で一番多い同音異義語は「こうしょう」の48語だそうです.皆さんはいくつ思いつくでしょうか?
①の問題でも使ったように,2016年に大隅良典さんが「オートファジーのしくみの解明」でノーベル生理学・医学賞を受賞しました.僕が研究者だったころ,スウェーデンのカロリンスカ研究所を訪れたときに,ストックホルムにあるノーベル博物館にも足をのばしました.展示で印象に残ったのは,ノーベル賞の賞状でした.右側のカリグラフィーの美しさもさることながら,僕が目を引かれたのは,賞状左側に描かれている絵の方でした.ノーベル賞の賞状には,受賞内容と関係のある絵がスウェーデンのアーティストによって描かれているとのこと.生理学・医学賞だけは残念ながら絵ではなく,金メダルが描かれているようですが,関係性がわかりやすい絵もあれば,ぱっと見にはわかりにくい絵もあって,ちょっとした謎解き気分を味わえました.それからは毎年,賞状の絵を見るのをひそかな楽しみにしています.ノーベル財団のWEBサイト上でも見ることができますので,興味のある方は是非ご覧ください.また,近年は,ノーベル賞の発表に使われている受賞者の似顔絵を見るのも楽しみになっています.こちらは,スウェーデン人アーティスト,ニクラス・エルメヘードさんのイラストで,絵に使う青と黄はスウェーデンとノーベル財団のシンボルカラーとのことです.こんなノーベル賞の楽しみ方もいかがでしょうか.
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!