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末端複製問題

まったんふくせいもんだい

線状DNAのラギング鎖の末端ではDNAポリメレースによるDNAの合成開始に必要なRNAプライマーをつくる余地がないため,DNAは複製の度に3′末端が短縮していくという現象.真核生物では染色体末端にテロメア反復配列をもつことにより,染色体を保護している.末端複製問題はこの染色体末端に存在するテロメアで起こると考えられており,細胞分裂の度に100~200塩基ずつテロメアが短小化する.テロメアの短縮は細胞老化を引き起こす一因と考えられている.(実験医学増刊2717より)

細胞核ー遺伝情報制御と疾患

染色体・核輸送のダイナミクスと細胞分化から個体発生,破綻による疾患まで

平岡 泰,原田昌彦,木村 宏,田代 聡/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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