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連鎖不平衡係数 r2

れんさふへいこうけいすうR2

連鎖不平衡は,集団中で,複数の多型間でのランダムでない相関がみられることをいう.その指標はいくつか提案されている.その中でr2は,ピアソンの相関係数と同値であり,集団遺伝学では,1に近いほど間で組換えが歴史的に起こっておらず,かつ多型のアレル頻度が近い,という性質を反映している.より端的には,2つの2アレルの多型間にはハプロタイプが計4本存在しうるが,2本のみ観察される(一方の多型でアレルが決まれば他方のアレルも必ず決まる)とき,1になる.そして興味深いことに,関連解析で疾患関連多型を見出すために近傍のマーカーを使うとき,同じ検出力を得るには,サンプルサイズがr2に反比例することがわかっている.すなわち,r2が0.8なら,1.25倍のサンプル数を用いれば,原因を直接特定する代わりにマーカーを使って,同じ検出力で特定することができる.(実験医学増刊2915より)

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有田正規/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです