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がんリンパ行性転移

がんりんぱこうせいてんい

がん細胞が原発巣から離れ,リンパ管を介して体の他の部分へと到達する一連の過程をリンパ行性転移とよぶ.腫瘍組織は自らが産生するVEGF-Cなどのリンパ管新生因子により,腫瘍リンパ管の形成を誘導する.がん細胞は毛細リンパ管へと流入し,最も近いリンパ節(所属リンパ節)へと運ばれて定着する(リンパ節転移).いったん所属リンパ節においてがん細胞が増殖すると,さらなるリンパ流にのって,がん細胞は体全体へと転移していくため,リンパ節転移はいくつかの種類のがんでは予後の指標となっている.(実験医学増刊2817より)

血管研究と血管治療

血管形成メカニズムの新たな概念から炎症・がん治療,虚血性疾患の血管再生療法まで

高倉伸幸,尾池雄一,室原豊明,矢野聖二/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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