コッホの原則
こっほのげんそく
ある微生物が感染症の原因であることを証明するために必要な4原則で,①同じ症状を示す複数個体での微生物検出,②症状を示す個体からの微生物の分離培養,③分離培養された微生物の実験的接種による症状の再現,④実験的接種された個体からの微生物の再分離培養,である.(実験医学2024年5月号より)
新興ウイルス感染症とフィールドウイルス研究実験医学2024年5月号感染症の病原体を特定する際に求められる4条件である.ある疾患の病原体を特定するためには「①ある一定の病気に一定の微生物を検出する」,「②その微生物を分離できる」,「③分離培養した微生物を感染させた動物実験でヒトと同じ病気が惹起される」,「④その病巣部から再度同じ微生物を分離する」を満たす必要がある.(実験医学2021年10月号より)
口腔細菌叢の特性・多様性実験医学2021年10月号ドイツの細菌学者であるロベルト・コッホにより提唱された,感染症の原因病原体を特定する際の指針で,以下の4項目からなる.①ある一定の病気には一定の微生物が見出されること②その微生物を分離できること③分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること④そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること"ただし,ヒトの病原微生物が必ずしも実験動物に同様の病気を起こすとは限らないことや,臨床例で病原体が存在しない場合,病原体の存在と臨床症状が必ずしもリンクしない場合など,例外が多いことに注意が必要である.(実験医学増刊392より)
パンデミック時代の感染症研究
病原体の病原性、多様性、生活環から新型コロナウイルスを取り巻く社会の動きまで
解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです