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セクエストソーム

せくえすとそーむ

「p62とポリユビキチンを含んだ膜構造を含まない細胞質にある顆粒状の構造体」と定義され,1998年にp62を発見してクローニングしたJaekyoon Shinらによって命名された.SQSTM1(sequestosome1)というp62の遺伝子名は,セクエストソームを構成する主要タンパク質であることに由来している.SQSTM1がはじめに発見されたとき,62 kDの大きさであることからp62とよばれたが,実際は440アミノ酸の分子量47.7 kDのタンパク質(マウスでは443アミノ酸,48.1 kD)である.Shinらは発見当時,セクエストソームはポリユビキチン化タンパク質をプロテアソームに受け渡すまで貯蔵している構造体であると考えていたが,Johansenらのグループによりセクエストソームがオートファゴソームに取り込まれていることが2005年に発見され,現在ではアグリファジーの際にオートファゴソームに取り込まれる単位となっているということがわかってきた.(実験医学増刊3515より)

The オートファジー 研究者たちの集大成が見える最新ビジュアルテキスト

水島 昇,吉森 保/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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