PAMP,DAMP

Janewayらは微生物特有(高等多細胞生物にはない)の分子をPAMPsと名付けた.PAMPを認識するレセプターをパターン認識レセプター(PRRs)とよび,TLRs,RLR(RIG-Ⅰ-like receptors),NLRs(NOD-like receptors)に代表される.これらは当初外来微生物の認識レセプターとして同定された.一方,自己細胞の細胞質や核内にPRRs の認識分子(リガンド)が存在し,これらはTLRなどを介して炎症を誘起することが判明してきた.これらの自己由来の起炎性因子をDAMPsとよぶようになった.種々のPRRsは特有のシグナル経路を活性化し,異なった細胞応答に至る.PAMPs,DAMPsの重複認識が免疫応答を多様化し,慢性炎症の下地を構築すると考えられている.樹状細胞では免疫エフェクター細胞の誘導にこれらの分子が深く関与する.

実験医学増刊 Vol.29 No.2

参考書籍

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