実験医学 キーワード集 検索へ行くボタン

3頭酵素欠損症

3とうこうそけっそんしょう

3頭酵素は,ミトコンドリアの長鎖脂肪酸β-酸化スパイラルの第2の酵素enoyl-CoA hydratase,第3の3-hydroxyacyl-CoA dehydrogenase,第4の3-ketoacyl-CoA thiolaseの3つの機能をもったタンパク質である.2つのサブユニットαとβのそれぞれ4サブユニットからなる八量体であり,αサブユニットに前2酵素活性が,βサブユニットにチオラーゼ活性があり,常染色体劣性遺伝の疾患である.新生児発症重症型は,生後1週以内に発症し,ケトン性低血糖,筋緊張低下などで発症し,呼吸障害,哺乳不良,心筋症を合併して死亡することが多い.乳児発症型は,感染や飢餓に伴い意識障害,痙攣,筋緊張低下,呼吸困難などで発症し低ケトン性低血糖症,高アンモニア血症,高乳酸血症,肝機能障害などをきたす.ミオパチー型では,運動後,飢餓後に筋痛,筋力低下,ミオグロビン尿,高CK血症を反復する.(実験医学2012年9月号より)

ヒトゲノム中98%の“未踏領域” 非コードDNAに挑む

ゲノムを守り,生命を支える仕組みから細胞老化,がんへの関与まで

小林武彦/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです