GVHD
骨髄移植や輸血に伴っておこるドナー(臓器提供者)のT細胞が宿主(ホストあるいはレシピエント)の組織細胞を攻撃する現象.移植片対宿主病(graft versus host disease:GVHD)とよばれる.いわゆる拒絶反応はレシピエントの免疫応答によってドナーの移植片が攻撃されるもので,GVHDとは攻撃する側と攻撃される側が反対である.移植から1〜2週間程度で発症する急性GVHDと移植から数カ月以降に発症する慢性GVHDに分類する.主に皮膚,肝臓,消化管が攻撃される.ドナーT細胞が宿主のHLA(MHC)を認識して活性化される(アロ反応とよばれる)ことで惹起されると考えられている.(実験医学増刊2620より)
樹状細胞による免疫制御と臨床応用
T細胞制御機構の理解から,樹状細胞療法の開発,自己免疫疾患・感染症の病態解明とその治療まで
解説は発行当時の掲載内容に基づくものです
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