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ITIMとITSM

ITIMとITSM

免疫受容体に共通してみられる活性化モチーフ:免疫受容体チロシン活性化モチーフ(immunoreceptor tyrosine-based activation motif:ITAM,YxxL/Ix(6-8)YxxL/I)が受容体のリガンド結合によってチロシンリン酸化を受け活性化分子をリクルートするのに対し,抑制性モチーフである免疫受容体チロシン抑制モチーフ(immunoreceptor tyrosine-based inhibitor motif:ITIM,S/I/LxYxxI/V/L)と免疫受容体チロシンスイッチモチーフ(immunoreceptor tyrosine-switch motif:ITSM,TxYxxL/I)が知られている.リン酸化されたITIMには一般的にSHP1,SHP2,SHIPなどのホスファターゼがリクルートする.ITSMのswitchという言葉は,それが最初に発見されたsignaling lymphocytic activation molecule(SLAM, CD150)において,アダプタータンパク質SLAM-associated protein(SAP, SH2D1A)があるときはSrcファミリーキナーゼをリクルートし活性化シグナルを,ないときはホスファターゼをリクルートし抑制性シグナルを伝えることに由来する.(実験医学増刊3715より)

がん免疫療法の個別化を支える新・腫瘍免疫学

河上 裕/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです