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Naポンプ

NAぽんぷ

1950年代にデンマークのSkouにより予言され,その後分子的実在が証明された分子.Skouはこの業績により,'97年にノーベル化学賞を受賞した.Naポンプは全動物細胞に発現しており,細胞膜の膜電位,細胞内外の浸透圧差調整を行っている.ATPの加水分解エネルギーを用いて,3つのNaイオンを細胞外に汲み出し,2つのKイオンを細胞内に取り入れる.NCXと連動して,カルシウムの細胞外汲み出しを行うとされる.強心剤ジギタリスはNaポンプを標的とする薬剤であり,Naポンプ機能を低下させることでNCXを抑制し,カルシウムの細胞内濃度を上昇させ,これが心筋の収縮力を上昇させる.されることによって起こる.(実験医学2007年8月号より)

老化とメタボリズム制御の理解 

〜未来へのブレークスルーをめざして〜

鍋島陽一,今井眞一郎/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです