相関係数は2つの確率変数の間の類似性の度合いを指す統計的指標であり,-1から1の間の実数値をとり,1に近いときは2つの確率変数の間に正の相関があるとし,-1に近いときには負の相関があるとする.また,0に近いときには相関がないとする.相関の存在は因果関係を指すわけではなく,CIRES法においても,相関関係から作業仮説を立て,実際に細胞を用いて検証実験を行う.細胞における糖鎖生合成においては,実際には非常に多くの酵素がかかわるため,そのうちの1つの酵素と相関関係が見つかること自体は非常に驚きでもあり,ゆえに,重視されるべきことであると考えられる.(実験医学増刊3110より)
第三の生命鎖 糖鎖の機能と疾患
がん,糖尿病,筋ジストロフィー発症との関わりからマーカー・合成法の開発,技術革新まで
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