がん・精巣抗原
がんせいそうこうげん
がん細胞にのみ発現し正常細胞には存在しない腫瘍抗原としては,SEREX(serological analysis of cancer antigens by expression cloning)法の開発により,NY-ESO-1,MAGE,XAGEなど同定される種類は飛躍的に増加した.その多くは,正常細胞には発現しないものの免疫系からは隔絶された精巣にのみ発現することが判明し,これら抗原をがん・精巣抗原とよぶ.①免疫原性の高い抗原であること,②精祖細胞はHLA class Ⅰを発現していないため,免疫反応の攻撃対象とならないことから,がん免疫療法の有望なターゲットと考えられている.(実験医学増刊3112より)
腫瘍免疫学とがん免疫療法
がんの進展・排除を司る免疫システムと逃避するがん―その制御による新たながん治療
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