周期的なリズムをもつ神経活動のなかで,最も速い周波数(30〜200 Hz)をもつ神経振動である.脳内のあらゆる領域で観測され,局所的な神経ネットワークから生成されるとともに,低い周波数の神経振動(主に4〜8 Hzの周波数をもつシータオシレーション)と連携して広域の脳内ネットワークも支えている.外部刺激によって誘発されるガンマオシレーションの計測方法として,auditory steady state response(ASSR,クリック音を一定頻度で連続的に呈示した際に,その頻度に同期して出現する聴覚由来の神経活動)が知られている.特に,40 Hzの刺激頻度をもつASSR刺激は聴覚顕著性が高いため,聴覚皮質のみならずさまざまな高次脳領域において刺激同期活動を誘発することが報告されている.(実験医学増刊427より)
大規模データ・AIが切り拓く脳神経科学
見えてきた行動、感情、記憶の神経基盤と精神・神経疾患の生物学的なサブタイプ
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