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不可逆的阻害剤

ふかぎゃくてきそがいざい

この用語はキナーゼ阻害剤に対して用いられることが多い.一般の低分子キナーゼ阻害剤はATPと競合的にATP結合ポケットに結合し,阻害剤濃度が下がると平衡はATPの結合へとシフトする.一方,不可逆的阻害剤はATP結合ポケットに結合すると,そのなかのアミノ酸残基と共有結合を生じ,いったん結合した阻害剤は標的キナーゼと離れなくなる.その結果,キナーゼは半永久的に不活型になる.(実験医学増刊3212より)

個別化医療を拓くがんゲノム研究

解き明かされるがんの本質と分子診断・治療応用への展開

柴田龍弘/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです