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中枢神経インスリン作用による摂食調節

ちゅうすうしんけいいんすりんさようによるせっしょくしょうがい

オナガザルを用いた検討では,脳室内へのインスリン投与により食事摂取量と体重が減少することが明らかにされている.このような中枢神経インスリン作用による食事摂取制御は,視床下部弓状核での摂食促進系のニューロペプチドY(NPY)/アグーチ関連タンパク(AgRP)ニューロンと摂食抑制系のプロオピオメラノコルチン(POMC)/コカイン・アンフェタミン調節転写産物(CART)ニューロンへの作用に起因している.脳室内へのインスリン投与により,NPY発現は減弱し,POMC発現が増加することにより,摂食が抑制される.(実験医学増刊315より)

臓器円環による生体恒常性のダイナミクス

神経・免疫・循環・内分泌系の連関による維持,ライフステージに応じた変容と破綻

永井良三,入來篤史/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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