代償性筋肥大

だいしょうせいきんひだい

骨格筋の両端は腱を介して関節をまたぐ形で骨につながっており,骨格筋は収縮することで関節を動かす.関節をある方向に動かす運動に通常は複数の筋がかかわっており,中心的に働く筋を主動筋,主動筋とともに働く筋を協働筋という.関節をある方向に動かす筋群のうち,主動筋や一部の協働筋の腱,または,筋そのものを切除すると,その動きを可能とするのは残った協働筋だけとなる.こうした状況下では,切除された筋が分担していた仕事が残った協働筋に集中し,大きな物理的負荷がかかるため,筋は著しく肥大する.このように,協調して働いていた筋を代償する形で起こる肥大を代償性筋肥大とよぶ.(実験医学増刊435より)

骨格筋の老化によるサルコペニア その理解と戦略

筋生物学を超えた総合知で、運動・栄養・創薬による介入をめざす!

武田伸一/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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