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基質のチャネリング

きしつのちゃねりんぐ

糖転移酵素群はゴルジ体内腔で逐次的に糖鎖の修飾反応を行う.つまり,生合成経路で上流にあたる酵素の産物が次の段階の酵素の基質となる.近年,糖転移酵素は単独で存在するわけではなく,複数の糖転移酵素が複合体として存在することが示唆されている.この複合体のなかに生合成経路をともにする複数の酵素が存在する場合,上流酵素から下流酵素へと基質の受け渡しが行われ,効率的なゴルジ体内での酵素反応が起こると考えられる.酵素間での基質の受け渡しをチャネリングと呼ぶ.(実験医学増刊3110より)

第三の生命鎖 糖鎖の機能と疾患

がん,糖尿病,筋ジストロフィー発症との関わりからマーカー・合成法の開発,技術革新まで

門松健治,遠藤玉夫,岡 昌吾,北川裕之/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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