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擬似逆行列

ぎじぎゃくぎょうれつ

正則行列に対して求めることができる逆行列の概念を一般化し,非正則行列に対しても求めることができ,逆行列と類似の性質を備えた行列のこと.一般化逆行列とも呼ばれる.m×n行列Aに対応する擬似逆行列A†はn×m行列になる.擬似逆行列A†は以下の4つの性質を満たす.①(AA†)A=A,②(A†A)A†=A†,③(AA†)*=AA†(ただし*はエルミート転置をあらわす),④(A†A)*=A†A.Aが正則行列の場合,A†=A-1とするとAA-1=E(単位行列),A-1A=Eなので,上の4つの性質は自然と満たされ,A†は逆行列の拡張になっていることがわかる.(実験医学増刊3820より)

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小林徹也,杉村 薫,舟橋 啓/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

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