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死細胞貪食

しさいぼうどんしょく

アポトーシス細胞はマクロファージにすみやかに貪食されることで,炎症抑制性に働く.この過程が障害されると,二次性ネクローシスを生じて炎症促進性に作用する.したがって,死細胞貪食は炎症収束に重要な役割を担うが,線維化に至る可能性も提唱されている.例えば,動脈硬化において,死細胞貪食の促進は線維化をもたらし,プラークの安定化につながる.一方,脂肪肝では,死細胞貪食を正に制御するMerTKシグナルは肝線維化を誘導するという.単に細胞死を制御するのみならず,貪食細胞の細胞応答にも注意を払う必要があると考えられる.(実験医学増刊405より)

シン・マクロファージ あらゆる疾患を制御する機能的多様性

佐藤 荘/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです