音脈分凝

おんみゃくぶんぎょう

おんみゃくぶんぎょうと読む.物理的には,1つの時系列として離散的に並んでいる音を,聴き手の脳が,複数の別の音脈として聴き取る現象.例えば,高い周波数と低い周波数が交互に急激に変化する時系列がある場合,高低の周波数が交互に聴こえるのではなく,高い周波数と低い周波数が別の流れ(音脈)をつくりだし,2つの音脈が聴こえる.コウモリの場合,複数の目標物から戻ってくるエコーが1つの時系列として数珠つながりになっているが,聴き手のコウモリの脳が,別々の目標物からのエコーをそれぞれの音脈として,聴き取っている可能性がある.(実験医学2011年3月号より)

光と音を感知する 視覚・聴覚のNeuroscience

網膜疾患や音声学習のメカニズムを解き明かす独創的な研究アプローチ

加我君孝/企画

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです

関連書籍
  • 9784758121347
  • 9784758122771
  • 9784758125864
  • 9784758125857
  • 9784758125840
  • 9784758104180
  • 9784758104173
  • 9784758100335
  • 9784758103053
  • 9784758107303