ポナチニブはBCR-ABLに薬剤耐性の原因となるT315Iなどの点突然変異を認めても活性部位に結合できるように,コンピューター構造解析から設計・開発された合成の第3世代TKI(チロシンキナーゼ阻害薬)です1).…
内田まやこ(大阪薬科大学臨床薬学教育研究センター)
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薬局薬剤師が困ることの多い,背景にあるレジメン,類似抗がん薬との違いや使い分け,腎障害・肝障害患者の投与量調整,支持療法の目的,注意すべき副作用など,現場で役立つニーズの高いテーマを厳選!
磨いた刀を抜きたくなる一冊
ファルメディコ株式会社
狭間研至
私が自戒を込めて思うのは、丸腰で臨む恐怖を打ち消すための自己正当化は避けなければならないということだ。診療の現場で、自分の知識や技能が足りないことの恐怖は極めて大きいし、医療としてもあってはならない。この怖さや居心地の悪さを回避するために、私たちは実に巧妙に自己正当化をし自分の不備や不足を紛らわせようとする。
薬局薬剤師にとって、経口抗がん薬というのは実はこういう状況に陥りやすい分野である。患者情報が共有されていない現状、高額な不動在庫になる可能性、ゆっくり話せるスペースや時間が確保できない現場などから、抗がん薬の処方箋は受けない、と結論づけるケースも見聞する。
しかし、その裏には経口抗がん薬だけでなくがん治療やがん患者さんに関する知識や技能が十分ではないことからくる恐怖が隠れていることも少なくない。
現在、急速に増えつつある外来がん化学療法の患者さんを地域で支えていくためには、薬局薬剤師の活躍が欠かせないが、それが進まないのはこの丸腰感から来る自己正当化が起こっていることも関係しているように思う。
本書はそんな薬局薬剤師が基礎から学び現場で実践していくための一冊である。最初は戸惑っても、かつて薬学部で学んだ知識をもってすれば、薬剤師の持つ薬学という知識は本書という砥石で再び磨かれていき、必ずや現場で活用できるようになるはずだ。今は丸腰であったとしても磨いた刀は抜きたくなるのだ。刀を磨く充実感とともに、その醍醐味も是非味わっていただきたい。
『薬局 2020年6月号』(じほう)より転載
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