Gノート増刊 Vol.4 No.2

これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション

全職種の能力を引き出し、患者さんのQOLを改善せよ!

  • 佐藤健太/編
  • 2017年03月01日発行
  • B5判
  • 318ページ
  • ISBN 978-4-7581-2320-4
  • 5,280(本体4,800円+税)
  • 在庫:あり
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リハを専門職に任せきりにしていませんか?患者評価や処方箋の書き方,連携のヒントとなる他職種の声,疾患・場面別の対応など,専門外でも知っておくべきリハのすべてを集めました.リハを学んでこそ,あなたの総合診療が完成する!

目次

第1章 総合診療 × リハビリテーション

総合診療とリハの共通点・親和性【佐藤健太】

リハのエビデンス,すごいところ【菅藤佳奈子】

患者さんの意欲を引き出す,患者中心のゴール設定【今江章宏】

家族を支援し一緒に取り組むための,家族志向のリハ【丸山淳也,松坂英樹】

地域包括ケアシステム時代の,リハが活きるまちづくり【井階友貴】

総合診療医のためのリハ研修〜総合診療とリハを両方習得し融合させられるキャリアプランとは?【花本明子】

<コラム>総合診療医がリハを学ぶ意義〜非専門医へのリハ普及活動に尽力するリハ専門医より【上月正博】

第2章 総合診療医のリハの実際(評価〜指示〜実施の注意点)

総合診療医にもできる,簡易的フィジカル評価【佐賀加奈子】

総合診療医視点にリハ視点を融合させた,ICFによる総合評価【勝田琴絵】

総合診療医に必須の,リハビリテーション栄養とサルコペニア【若林秀隆】

総合診療医も必見の,リハメンタル評価 〜意欲障害(アパシー)の鑑別診断【堀口 信】

総合診療医が知っておくべき,リハを導入するとき/控えるとき【五十嵐衣つ華】

総合診療医でもここまでは書きたい,リハ処方箋記載のポイント【佐藤健太】

リハチーム内における総合診療医の役割【松浦広昂】

第3章 リハにかかわる専門職種たち

総論:リハにおける多職種連携【齋藤正美】

[リハの3大セラピスト]PT(理学療法士)【伊藤賢太】

[リハの3大セラピスト]OT(作業療法士)【飯尾智憲】

[リハの3大セラピスト]ST(言語聴覚士)【笹谷正吾】

[看護・介護系の専門職]Ns(看護師)【鈴木桂子】

[看護・介護系の専門職]CW:ケアワーカー(介護福祉士)〜現場で働くケアワーカーとともに進める維持期リハ【阿部哲理】

[看護・介護系の専門職]MSW:医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)【青木達人】

<コラム>リハ関連職種たちの,アイデンティティ確立までの歴史と現在の立ち位置【佐藤健太】

第4章 現場で役立つ! 診療科別(障害別)リハビリテーション

[神経筋骨格系(肢体不自由)]神経系 ①脳卒中【後藤郁美】

[神経筋骨格系(肢体不自由)]神経系 ②神経変性疾患【後藤郁美】

[神経筋骨格系(肢体不自由)]運動器系―関節症,運動器不安定症【澁谷仁美】

[内科系(内部障害)]心臓リハビリテーション【大関祥子,藤原 大】

[内科系(内部障害)]呼吸器リハビリテーション【山田大志】

[内科系(内部障害)]腎臓リハビリテーション【上月正博】

[老年・虚弱系]認知症【平原佐斗司】

[老年・虚弱系]誤嚥性肺炎【鵜飼万実子,岡田唯男】

[老年・虚弱系]廃用症候群,フレイル【佐野康太】

[悪性腫瘍系]がんリハビリテーション【宮越浩一】

第5章 現場で役立つ! 診療場面別(病期別)リハビリテーション

[病期別]ICUでのリハ【福家良太】

[病期別]一般急性期でのリハ【堀 哲也】

[病期別]回復期でのリハ【和田恵美子】

[病期別]地域包括ケア病棟でのリハ【金 弘子,吉田 伸】

[場所別]通所リハ(デイケア)・通所介護(デイサービス)での生活期リハ【松下貴裕,松谷 祥】

[場所別]自宅でのリハ(訪問リハ)【橋本茂樹】

『第2章 総合診療医のリハの実際(評価〜指示〜実施の注意点) 総合診療医でもここまでは書きたい,リハ処方箋記載のポイント』より抜粋

これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み1 これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み2 これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み3

−後略−

『第4章 現場で役立つ! 診療科別(障害別)リハビリテーション スペシャリスト8 その人らしく生きることを支援する 〜ケアマネジャーのレシピ』より抜粋

これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み5 これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み6 これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション 立ち読み7

−後略−

書評・感想
  • 筆者の考えでは,総合診療,家庭医療,リハビリテーション,老年医学,緩和ケアといった分野は,ほぼ同じパラダイムの医学系専門分野である.特にリハビリテーションについては健常な部分を伸ばすという,ある意味,ヘルスプロモーションや健康生成といったコンセプトを臨床医学に導入したところがきわめて画期的だと考えてきた.わが国の総合診療分野の若手のトップランナーの一人である佐藤健太先生の編集による本書はそうした筆者の印象をきちんと言語化してくれている点で非常に感銘を受けた.

    各論に入っていくと,総合診療医が病棟や外来,在宅等で出会う問題に対して,リハビリテーションを「処方する」という意識が強化されるようになる.特に評価に関しての記述が非常に具体的で参考になる.つまり,地域基盤型プライマリ・ケア担当総合診療,すなわち家庭医療の分野で提示された患者中心の医療の方法(patient-centered clinical method:PCCM)と,リハビリテーションの分野から生み出された人間の生活機能と障害を分類するフレームワークとしての国際生活機能分類(international classification of functioning, disability and health:ICF)が全体の基調音になっている.この2つのフレームワークが全く出自が異なるにもかかわらず,むしろ相補的に機能しうる印象をもつところがおもしろい.PCCMとICFは理論的に接続可能で,リハビリテーションの分野と総合診療の分野が学び合う価値がここにもあるだろう.

    リハビリテーションは専門職連携実践(interprofessional collaboration:IPC)の最も先進的な分野の一つであるが,地域包括ケア時代の総合診療もIPCはかならずビルトインすべきコンテンツであり,リハビリテーションから学ぶべきエビデンスやパール群は数多いものである.本書のセラピストの職能についての詳述はその一助になるだろう.また,本書の診療科別のリハビリテーションもコンパクトにまとまっており,全体像をつかむのによい.

    いずれにしても総合診療医がリハビリテーションを学ぶのによい入り口になる構成と内容であり,総合診療を志す医師だけでなく,すでに地域医療を実践しているベテラン医師達にも一読をすすめたい.

    藤沼康樹(医療福祉生協連家庭医療学開発センター)

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  • 【本書名】Gノート増刊:これが総合診療流!患者中心のリハビリテーション〜全職種の能力を引き出し、患者さんのQOLを改善せよ!
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