飛躍的に進展する腸内細菌研究について,本当に知りたいエビデンスとポイントを解説!「疾患との関わりでわかっていることは?」「プロバイオティクスはどれがよい?」腸内細菌叢に興味があり,気軽に学びたい方に!
目次
序
腸内細菌の分類表
第1章 腸内細菌叢の基本を理解しよう
1 腸内細菌叢は遺伝子情報で解析できる
❶ 培養法からメタゲノム解析に
❷ ショットガンメタゲノム解析からロングリードに
❸ エンテロタイプ分類
❹ 新エンテロタイプ分類
❺ メタゲノム vs ヒトゲノム
❻ 糞便から粘膜局所に
2 日本人腸内細菌叢の特徴は?
❶ 民族,地域ごとに特徴的な細菌叢が形成される
❷ 日本人ではおもに発酵により生じた水素が酢酸生成に消費される
❸ 腸内細菌叢には性差がある
❹ 発酵食品が日本人の腸内細菌叢に影響する
3 母子環境が決める腸内細菌叢
❶ 妊娠時の母親の食が出生児に与える影響
❷ 胎児の腸にも母親由来の腸内細菌が存在する
❸ 帝王切開は児の腸内細菌に影響するか?
❹ 出生後3年程度で個人の腸内細菌叢が安定化する
❺ 母子環境が与える影響を調査するコホート研究がはじまっている
4 幼少時ストレスによるディスバイオーシス
❶ 幼少時ストレスが将来の免疫関連疾患のリスクになる
❷ 母親のディスバイオーシスによる養育障害が仔の発達障害に関与する
❸ 過敏性腸症候群の病態に幼少時ストレスが関与する
❹ 子どもの行動に影響する腸内細菌と家族の絆
❺ 大腸がんの増加にも幼少時ストレスが関与する
5 高脂肪食が変える腸内細菌叢
❶ 腸内細菌叢は高脂肪食によりすぐに変化する
❷ 脂肪吸収には腸内細菌が関与する
❸ 高脂肪食は胆汁酸の代謝を変化させる
❹ 腸内環境を予測し,診断・治療につなげるマーカーとしての胆汁酸プロファイル
❺ 高脂肪食は末梢型時計遺伝子のリズムを乱す
6 食物繊維と腸内細菌叢
❶ 食物繊維の摂取が生活習慣病リスクを減らす
❷ 食物繊維の摂取量が腸内細菌叢を変動させる
❸ 世代を超えて腸内細菌叢の多様性が低下する
❹ 食物繊維欠乏は腸管バリア機能を低下させる
❺ 食物繊維はインフルエンザ感染を抑制する
❻ 大腸がんサバイバーに必要な食物繊維
7 ディスバイオーシスと腸管粘液層
❶ 粘液減少が先か? ディスバイオーシスが先か?
❷ 粘液減少を引き起こす環境要因
❸ 免疫グロブリンAは腸内細菌を制御する
❹ 小腸抗菌ペプチドが腸内細菌叢を決める
8 腸内細菌叢に影響する環境要因
❶ 食習慣は腸内細菌叢に影響する
❷ 都市化がヒト腸内細菌叢に影響する
❸ 使用している薬剤,大丈夫ですか?
❹ 拡散する化学物質
❺ 人工甘味料,食品添加物をめぐる議論
9 腸内細菌叢に影響する宿主遺伝子
❶ やせ菌の存在にも宿主遺伝子が影響する
❷ 母乳が支えるビフィズス菌の定着
❸ 日本人にビフィズス菌が多い理由は?
❹ ビタミンD受容体遺伝子と腸内細菌叢
❺ 日本人腸内細菌叢に影響する宿主遺伝要因が明らかに
10 腸内細菌叢解析からその代謝物解析に
❶ 短鎖脂肪酸
❷ 乳酸
❸ コハク酸
❹ 脂質代謝物
❺ ポリアミン
❻ トリメチルアミン(TMA) ・トリメチルアミンオキシド(TMAO)
❼ N-アシルアミド
❽ 胆汁酸
❾ 4-クレゾール
❿ トリプトファン代謝物
⓫ D-アミノ酸
第2章 腸内細菌叢と疾患研究でわかっていること,いないこと
1 炎症性疾患・免疫関連疾患
❶ 炎症性腸疾患(IBD)
❷ アレルギー疾患
❸ 関節リウマチ
❹ Clostridioides (Clostridium)difficile 感染症:CDI
❺ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
2 代謝性疾患
❶ 糖尿病
❷ 肥満症
❸ 脂肪肝・脂肪肝炎
❹ 骨粗鬆症
3 がん・腫瘍免疫
❶ 食道がん
❷ 胃がん
❸ 大腸がん
❹ 肝がん
❺ 膵がん
❻ 免疫チェックポイント阻害薬と腸内細菌叢
4 脳腸相関と精神・神経系疾患
❶ 脳腸相関
❷ うつ病,うつ状態
❸ 抗加齢医学と腸内細菌叢
❹ 多発性硬化症(MS)
❺ パーキンソン病
❻ 筋萎縮性側索硬化症
❼ 自閉症関連疾患
5 腎・心・血管系疾患
❶ CKD(慢性腎臓病)
❷ 冠動脈疾患
❸ 動脈硬化
❹ 脳卒中
❺ 高血圧症
6 機能性消化管障害
❶ 機能性ディスペプシア(FD)
❷ 過敏性腸症候群(IBS)
❸ 慢性便秘症
❹ 慢性下痢症
7 産婦人科疾患
❶ 不妊症
❷ 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
❸ 子宮内膜症
❹ 細菌性膣炎
8 スポーツ・疲労・不眠
❶ スポーツ
❷ 慢性疲労症候群
❸ 不眠
第3章 腸内細菌叢を標的にした治療にはどんなものがあるか
1 医薬品としてのプロバイオティクス
❶ 臨床医が知っておくべき薬の分類
❷ プロバイオティクスとは
❸ 耐性乳酸菌製剤
❹ ビフィズス菌製剤
❺ 酪酸菌製剤
❻ プロバイオティクスの今後の活用
2 診療ガイドライン・メタ解析からみたプロバイオティクスの位置づけ
❶ 慢性便秘症
❷ 過敏性腸症候群
❸ Clostridioides (Clostridium)difficile 感染症:CDI
❹ H.pylori除菌療法
❺ 炎症性腸疾患(IBD)
❻ 小児急性胃腸炎
❼ 乳児壊死性腸炎
❽気道感染症
❾ アトピー性皮膚炎
3 乳酸菌とその機能性
❶ 保健機能食品の分類
❷ 乳酸菌研究から新知見が得られています
❸ 発酵と植物性乳酸菌
4 ビフィズス菌とその機能性
❶ ビフィズス菌の概要
❷ Bifidobacterium bifidum
❸ Bifidobacterium breve
❹ Bifidobacterium longum subsp. Longum
❺ Bifidobacterium longum subsp. infantis
❻ Bifidobacterium longum BB536
❼ 加熱処理したビフィズス菌が有効?
5 酪酸菌とその機能性
6 機能性表示食品の新展開
❶ 機能性表示食品の展開
❷ アレルギー症状を軽減する
❸ 尿酸値の上昇を抑える
❹ 免疫機能の維持・改善
❺ 肌の保護
❻ 骨密度を高める
7 次世代善玉菌
❶ フェカリバクテリウム(Faecalibacterium prausnitzii)
❷ アッカーマンシア(Akkermansia muciniphila)
❸ ロゼブリア(Reseburia)
❹ ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri)
❺ ミックスプロバイオティクス
8 糞便微生物移植療法の新展開
❶ C. difficile感染症(CDI)に対するFMT
❷ 炎症性腸疾患に対するFMT
❸ 機能性消化管障害に対するFMT
❹ 移植片対宿主病(GVHD)に対するFMT
❺ FMTの現状
9 高発酵性食物繊維による腸内環境改善策
❶ プレバイオティクス
❷ 高機能性オリゴ糖
❸ 高発酵性食物繊維
❹ 日米で異なる食物繊維
❺ シンバイオティクス
10 ファージセラピーの臨床
❶ ファージと腸内細菌
❷ ファージセラピーの効果
❸ ビッグデータの応用
索引
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- 【本書名】すべての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢〜基本知識から疾患研究、治療まで
- 【出版社名】羊土社
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