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概論―ミクロオートファジーとは何か:研究の変遷と酵母で明らかになる分子機構見過ごされていた“ミクロ”オートファジー

阪井康能,奥 公秀
Yasuyoshi Sakai1)/Masahide Oku2):Division of Applied Life Sciences, Graduate School of Agriculture, Kyoto University1)/Department of Bioscience and Biotechnology Faculty of Bioenvironmental Sciences, Kyoto University of Advanced Science2)(京都大学大学院農学研究科1)/京都先端科学大学バイオ環境学部2)
10.18958/7529-00002-0001675-00

ミクロオートファジーは分解コンパートメントである液胞・リソソームが,その形態を変化させて直接,被分解物を取り込み分解するプロセスであり,オートファゴソームが被分解物を取り込んで最終的に分解するマクロオートファジーとは全く異なるプロセスである.ミクロオートファジーは真核微生物から動植物に至る幅広い生物種で観察されるものの,マクロオートファジーにおけるATG分子群のように広い生物種において保存されている共通基盤分子についてはあまりわかっていなかった.近年,生物種によってその役割は多様であるものの,ESCRT and/or ATG分子群にミクロオートファジーが駆動されていることが明らかになりつつある.本特集ではこのような酵母・動物・植物におけるミクロオートファジーの分子機構と生理機能について紹介したい.(企画/阪井康能)

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